52歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母(おばあちゃん)、里子から養子縁組した7歳の長男・うーちゃん、里子の3歳の長女・ぽんこちゃんという家族5人で暮らしています。
今回は、眠らないぽんこちゃんと、うーちゃんの新学期についてです。

養子のうーちゃんと里子のぽんこちゃん。夏休みが終わって新学期です

長かった夏休みがようやく終わりました。小1の養子のうーちゃん、普段は7時半に集団登校の待ち合わせに向かいます。その後、3歳の里子のぽんこちゃんは8時から保育園です。

夏休みの間、うーちゃんは朝9時から午前中のみで学童保育に行っていました。うーちゃんは食事が遅いことを恥ずかしがって昼食を家で食べます。「食事だけ家ですませて、また午後から学童保育に行くのはいいですか」と希望しましたが、そんな子はいないとのことでNGでした。
お弁当を少なくすればと提案したら、それはそれで恥ずかしいようで、結局午前中のみになりました。本来楽しいはずの食事の問題で、心を痛めるのも気の毒です。

●お兄ちゃんが休みなら、自分も絶対に登園したくないぽんこちゃん

とにかく、夏休みはうーちゃんの学童保育に行くのが大体8時45分くらいであるため、ぽんこちゃんも保育園に行くのが遅くなっていて、大体9時くらいでした。
あるとき、うーちゃんが37.5℃の熱があって学童保育を休むことになりました。すると、ぽんこちゃんも保育園行かないと言い出して、どんなに言っても頑として譲りません。

イラスト:「保育園行かない」と言うぽんこちゃん
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そこで考えて、うーちゃんとおばあちゃんに、ちょっと外を一周してくるようにお願いしました。うーちゃんとおばあちゃんが外に出ると、「ほらお兄ちゃんも出かけたよ、だれもいないよ」と言って、やっとのことで保育園に送ることができました。

熱のあるうーちゃんを歩かせてまで一体なぜこんなことで苦労しているのか、徒労感に襲われます。幸い、うーちゃんの熱はその日の午後には治まりました。

●ぽんこちゃん、寝る前の謎の儀式

以前はぽんこちゃん、大変寝つきのいい子で、布団に入ってちょっとテレビを見ていたらすぐに寝てくれていたのですが、体が成長したせいか、元気があり余ってすっかり夜寝なくなりました。

うーちゃんもぽんこちゃんも今は、おばあちゃんの寝室で寝ているのですが、おばあちゃんのお風呂が遅い日などは、先に僕が2人を連れて行って寝ています。うーちゃんはベッドの横に敷いた布団で、布団に入って横になると5分くらいで眠ってしまいます。

イラスト:「ちょっとのどかわいた」と言って寝室を出るぽんこちゃん

ぽんこちゃんと一緒にベッドに寝ていると「ちょっとのどかわいた」「おしっこしてくる」などと何度も何度も部屋を出たり入ったりします。それが終わると、布団を掛けて寝かせているクマのぬいぐるみ、モチモチさん(ツムツムのクッション)と僕を「ポンポンする」と言って、ベッドに上がって僕をポンポンして、ベッドから降りて床の布団で寝ているクマとモチモチさんをポンポンするを何往復もします。

なにがおもしろいのでしょう、彼女にとってなんらかの苦行のようですらあります。

完全に寝つくまで体を動かし続けて、力尽きたら寝る、そんな感じです。遅い日は23時過ぎまで繰り返して、朝8時すぎまで寝ているなど、生活リズムが非常に狂っていました。そのせいで保育園に行くのが9時半になることもありました。

●寝坊して古泉さんと登校するうーちゃん。なんだか嫌そうで…?

なんとか早起きすることで夜ふかしを改善させなくてはならないと思っていたのですが、うーちゃんの夏休みが終わって、うーちゃんが大体6時半に起きると、ぽんこちゃんもつられて7時くらいに起きるようになりました。

そしてうーちゃんが7時半に集団登校に向かうと、それにつられて「もういこう」と自分から保育園に送るように言います。なんとすばらしい。ついでに朝食も、うーちゃんがチーズトーストを食べていると、ぽんこちゃんも食べたがって一緒に食べます。

ここまで来たのが夏休みが終わって1週間くらい。夏休みが終わった直後はうーちゃんもひどくて、朝起きたのが7時10分で集団登校の待ち合わせに遅れて、先に行ってもらって、僕と2人で登校したこともありました。

イラスト:僕と登校するうーちゃん

小学校の玄関では校長先生が登校してくる生徒に挨拶していて、僕も校長先生に挨拶しました。それがよほど嫌だったようで、その日以降しっかり起きるようになりました。

●オンライン学習用のタブレットがとにかく重い!傘もなぜか大人用で重い!

それにしても、夏休みが終わると荷物が膨大にあります。お絵かきの道具、体操着、給食当番の白衣、自由研究や宿題などがあります。
毎日持って帰るipadがキーボードつきですごく重い。自宅用と学校用でipadを別々にしてアカウントだけ個人にすることでなんとかならないでしょうか。

イラスト:大きな傘をさすうーちゃん

その上、雨が降ると傘も必要です。うーちゃんはなぜか、子ども用を嫌がって大人用の黒い大きな傘を買って使っています。

●そしてぽんこちゃんの夜ふかしは続く…

ぽんこちゃんの夜ふかしはいまだに続いていますが、早起きが定着したら次第に改善されるのではないでしょうか。

うーちゃんもひどい夜更かしで夜12時くらいまで起きていた時期もあり、大人が寝てテレビもオフタイマーで消えているのに、ふと、うーちゃんを見ると目だけがあいていてビックリしたなんてこともありました。

6歳くらいで急に寝つきがよくなりました。なにをしたわけでもなく本当に急に変わったので、子どもとはそういうものなのか、ぽんこちゃんも大丈夫ではないでしょうか。
絵本を読んであげるといいなどありますが、ぽんこちゃんは嫌がります。なにをしたら寝るようになるのかまったく思いつきません。

母が少し前、ぽんこちゃんのオムツを卒業させようとしてパンツで寝かせていましたが、2日に1回くらいでおねしょをするので、とうとう諦めました。僕もまだオムツでいいと思います。寝るとき以外はパンツで、オムツの消費が減ってすごく助かっています。

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【古泉智浩さん】

漫画家。1969年、新潟県生まれ。93年にヤングマガジンちばてつや賞大賞を受賞してデビュー。里子を受け入れて生活する日々をつづったエッセイ『

うちの子になりなよ ある漫画家の里親入門』、その里子と特別養子縁組制度をめぐるエピソードをまとめたコミックエッセイ『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました』など著書多数。古泉さんの最新情報はツイッター(@koizumi69)をチェック!