「いつか使うかもしれない…」という理由で、使わないものを捨てずにためこんでしまっていませんか? そうしているうちに、ものがどんどん増えて暮らしにくくなってしまうことも。
そこで、「ものを減らしたいけど捨てるのが苦手…」と感じている人に向け、現在60代・カナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さんに、とくにものが増えてくる50代以上におすすめな、家の中で眠っているものを使いきるコツを教えてもらいました。
家の中で眠っているものを使いきるコツ4つ
自宅に死蔵品がたくさんあると、暮らしにくくなります。こんなとき、一番のおすすめは、捨ててしまうことですが、捨てることが苦手ならご自身で使ってください。
使うことができれば、それはもう死蔵品ではありません。家の中で眠っているものを、ちゃんと使うコツを4つご紹介します。
●1.使いやすい場所に置く
タンスや棚の奥にしまいこんでいると、すぐに取り出せず、使うのがおっくうになるので、できるだけ手元においてください。
以前私はお菓子づくりが趣味だったときがあり、インターネットで目についたレシピを片っ端から印刷して、大量の紙をためてしまっていました。
この紙束を片づけるために、まず家中に散っていたレシピを一箇所に集めました。次に、レシピを1枚1枚見直し、つくれそうなものを見つけたら、そのレシピをクリアファイルに入れて、キッチンの棚の一番端に入れ、翌週、必ずつくるようにしました。
こうやって、1つひとつレシピを見直し、本当に使うレシピだけ、メモ帳に転記したら、大量の紙束は消えたのです。
出前でもらうしょうゆの小袋や、ヨーグルトについてくる砂糖の小袋がたまったときは、すべて醤油差しや小瓶にまとめて、料理のたびに使っていました。
一箇所に集めると、何が死蔵品になっているのか、よくわかるのでおすすめです。
現在は、カードストック(厚紙)を使うことを心がけていますが、すぐに取り出せるように、引き出しの一番手前に入れています。
●2.ターゲットを決める
なにかを消費するには、時間がかかるので、まずは使いきるものを1つだけ選んでください。
たとえば、ボールペンがたくさんあり、量を減らしたいと思うなら、使いきるボールペンを1本だけ選び、ペン立てやペンケースに入れておきます。ボールペンを使うときは、ひたすらこのペンだけを使うのです。
残りのボールペンは、全部輪ゴムでまとめて、別の場所に置いておきます。今使っているボールペンのインクがなくなったら、次の使いきりターゲットのボールペンを決めて、それをまた手元に置き、ひたすら使います。
こうして1本ずつ使っていくと、とても達成感があり、ものを使うことが楽しくなります。
複数のボールペンを同時に使っていると、いつまでたっても減らないため、使いきるモチベーションが下がります。
●3.使い道を見つける
ものが死蔵品になるのは、使い道がないからです。普通に暮らしているだけだと、その品物の出番はないので、意識して使い道を見つけてください。
ブレインダンプをして使い道を探してみるといいでしょう。ブレインダンプとは、頭の中にある考えを、紙の上に書いて、出しきることです。
どうやったら使いきれるか、考えられる使い方を、思いつくままリストアップしてください。その後、使えそうな方法を全部利用して、使いきります。
先ほどお話ししたカードストックを使いきるために、私は、何かを書くときは、すべて、この紙を利用しています。ブログやエッセオンラインの記事のネタや構成、ちょっとした覚書、毎朝30分使って解いている趣味のフランス語のドリルの答えなど、すべてこの紙に書いていますが、どんどん消費できています。
厚紙を使いきるまでは、ノートは買わないことにしています。似たようなものを新たに買ってしまうと、死蔵品の使いみちを奪うことになるので、買い物には慎重になりましょう。
●4.使うものにリメイクする
今、使っていないものを、何かにリメイクして使うことは、世間でよく推奨されています。
このとき、ちゃんと使うものにリメイクしてください。
端切れがたくさんあるから、手提げや、ポーチ、ティッシュケース、マスクにする、ということはよくあるでしょう。ですが、すでに手提げやポーチが家にたくさんあったら、つくってもだれも使いません。
布の形だった死蔵品が、バッグやポーチという死蔵品に変わるだけです。しかも、べつの死蔵品に変身させるのに時間や手間がかかります。
リメイクせずに布の形のまま、必要としている人に譲ったほうが、簡単だし、ものが生きることがありますので、よく考えてからリメイクしてください。
●使ってくれる人に譲ることも選択肢のひとつ
今回は、死蔵品を使うコツを紹介しました。
リメイクの項目で書きましたが、自分で無理に使わずに、ちゃんと使ってくれる人に譲るほうが、うまく使いきれることもあります。使い道をブレインダンプしたあと、そのあたりのことも考えてみてください。