年末に向けて、冷蔵庫の中身は日に日にぎっしりになるもの。「スペースがたりない」「使いにくい」とストレスを感じたら、つっぱり棒を活用してみませんか。タテ・ヨコを自由に、長さを変えながらつっぱるだけで、いつもの冷蔵庫がぐっと使いやすくなります。
「ぐちゃっとつめ込まれた冷蔵庫の整理収納にぴったりなのが、ミニサイズのつっぱり棒です」と語るのは、整理収納アドバイザーで、つっぱり棒の歴史や収納術に詳しい「つっぱり棒博士」こと、竹内香予子さん。
たくさんの種類のつっぱり棒とその活用術を研究してきた竹内さんに、自宅の冷蔵庫で活用している、つっぱり棒ワザを教えてもらいました。これで年末年始の冷蔵庫がスッキリすること間違いなしです!
冷蔵庫の収納方を見直して、食材のロスゼロ生活を
冷蔵庫って、とりあえず食品や調味料をつめ込んでしまって、中がぐちゃぐちゃになりやすい場所。気がついたら賞味期限ぎれに…ということよくありませんか? そこで、つっぱり棒を使った、取り出しやすく、空間もフル活用できる簡単な整理術を紹介します。
1.チューブ類は、ドアポケットにつっぱってぶら下げ収納
ワサビやショウガのチューブ、袋入りゴマなどのこまごまとした調味料。
ドアポケットに収納していると、マヨネーズやケチャップなど、さらに大きなチューブの下敷きになって迷子になっていることがありませんか? そうなると、使いかけがあるのに新しいものを買いたしてしまったりして、もったいないですよね。
その解決法として、わが家では、「ドアポケットの奥」に短めのつっぱり棒をセット。そこにS字フックとクリップをかけ、小さなチューブをぶら下げて収納しています。高さと奥行を利用することで、取り出しやすさも、収納力もアップします。
つり下げるものの形をそろえるのもポイント。わが家では、チューブ調味料は左側に、大袋入りのゴマや塩昆布は右側にと分けているので、取り出すのも戻すのも迷いがありません。
2.自立しない食材は、ブックエンド方式でつっぱって縦型収納
ベーコンやとろけるチーズ、ふりかけ、漬けものなどの自立しない袋づめ食品。冷蔵庫の中でかさばらないのはありがたいですが、食品の上などの隙間につめ込むようにして保管していませんか? 下にある食品の出し入れ時に邪魔ですし、食品が迷子になる原因にもなります。
そこで、短めのつっぱり棒を2本用意します。冷蔵庫内側の壁から数センチ離して、縦にソフトにつっぱります。つっぱり棒と壁の間にできた隙間に、袋づめ食品を立てて収納すれば、食品がみごと自立! 本棚から本を出すように、するすると食品の出し入れができますよ。
3.横渡しつっぱり棒で、ぺたんこ食品の専用棚を増設
厚みがなくて長さと幅があるぺたんこ食材、チルドのピザや干物なども、冷蔵庫に"地層"をつくってしまうやっかい者です。重ねると取り出しづらいし、ブックエンド方式で立てる収納をするのも、サイズ的にちょっと厳しいですよね。
そんなときは、つっぱり棒を横渡しにして、低めの棚を増設してしまうのがおススメです。
正面から見ると、ほとんどスペースをとっていないのがわかります。微妙な隙間の活用にもなり、収納力がぐんとアップするテクニックです。
4.冷凍庫は、つっぱり棒で区切って定位置で管理
共働きで帰宅が遅くなることも多いわが家は、調理ずみ食材やストック食材を使って、さっと夕食をすますことも多いです。それらの食材は、ファスナーつき保存袋や浅めのプラスチック容器で、小分けにして冷凍庫に保存しているのですが、なにもしないと重なって地層状態になり、古い食材から順に使うことができません。
そこで、短めのつっぱり棒を手前から奥にかけて渡し、「レーン(車線)」を新設。保存容器別にレーンを分けて、立てて収納しています。保存容器や袋に日付を書き、古いものから順に使う、というルールにすることで、"先入れ・先出し"を考えなくても実践できるようにしています。
ちなみに野菜室も、同じようにつっぱり棒で区切りをつけて、分類して保存しています。上からワンアクションで取り出せるので、食品を探すストレスも減りますよ。
短めのつっぱり棒を冷蔵・冷凍庫のあちこちに使うだけで、使いやすくなり、食材のロスも防げるようになりますよ。一度試してみてくださいね。