ここ数年ドラッグストアやwebでよく見かける「シカ」「CICA」という文字のついたコスメ。
「シカというのは動物の鹿ではなく、ツボクサという植物から抽出した成分の名前なんです。とある理由があってコロナ禍で人気を集めています」と教えてくれたのは、コスメ・美容の総合サイト@cosme・リサーチプランナーの西原羽衣子さんと原田彩子さん。

今回は、店舗で接客にあたる西山加寿恵さんにも同席していただき、気になる「シカケアコスメ」について教えていただきました。

シカクリームを頬に
マスクで敏感肌に…という人にも人気の「シカクリーム」
すべての画像を見る(全15枚)

みんな気になっている話題のシカケアは、マスク荒れにもズボラさんにも

コロナ禍でシカケアコスメが人気なのは、元々は敏感肌でなくても、長時間のマスクの着用により「マスク荒れ」に悩んでいたり、肌の調子が不安定な人が増えているため。

シカは鎮静や抗炎症といった働きが高く、肌が敏感な状態のときでも使いやすく、肌荒れやニキビ、炎症が起きている、赤みがある、などの症状が気になる人のレスキューコスメとして、高く支持されているのです。

シカマイルドトナーパッド
ツボクサは「虎が傷をこすりつけて治していた」という逸話から「タイガーグラス」とも呼ばれ、容器に虎のイラストが描かれていることも。

「シカケア」という言葉は韓国コスメのジャンルのひとつとして登場しましたが、最近発見された新しい成分というわけではありません。
じつは昔からスキンケアの成分としては使われていて、日本のブランドはもちろん、海外の高級ブランドのスキンケアコスメに配合されていたりもします。アメリカでは数年前からシカに注目が集まっていて、スキンケアだけでなく健康食品にも利用されています。

ここでは@cosmeで人気のシカアイテムを、使い方も含めてご紹介します!

●ズボラさんもコスパ重視派さんも満足、人気急上昇中のトナーパッド

シカケアコスメでもコスパは重視したい人、スキンケアにできるだけ時間をかけたくないズボラさんにもオススメなのは、本家韓国でも現在人気中のトナーパッド。

片面に肌表面をふき取るための凹凸があり、もう片面で成分を浸透させるつくりになっているので、1枚でふき取り角質ケア、洗顔代わり、化粧水、スペシャルケアなど、何役もの使い方ができて時短ケアにもなるんです。

トナーパッドを頬に

表面がでこぼこしているエンボス加工の面で優しくふき取れば、古い角質をオフする角質ケアに。

頬にトナーパッド

頬や気になる部分に乗せてシートマスクとしても使えます。

シカマイルドトナーパッドから取り出す様子

VT「シカマイルドトナーパッド」(1815円)は、「さっぱりするけどつっぱらない」「みずみずしくていい」など使い心地の気持ちよさと、「ツルツルになる」「肌が落ち着いた」と肌への効果を感じる人も多数。

●シカ初心者やマスク荒れが気になる人はシートマスク

初めてシカケアコスメを試す人にオススメの「初シカ」アイテムは、手軽なシートマスクがおすすめ。1回でも赤みが落ち着くなど、効果がわかりやすいんです。

箱

ベタつかずみずみずしい使い心地と、肌を落ち着かせる働きで人気のVT「シカ デイリースージングマスク」(2420円)は、スペシャルケアではなく毎日手軽に使える30枚入り。「1日1CICA」を提案しています。ピンセットつきだという点も、手で取り出さなくてよいので衛生的。指名で問い合わせが多く、一時期は店頭で品ぎれを起こしていたことも!

緑袋

cogit「CICA method MASK」(418円)は、ブランド自体が「より日本人の肌に合うように」開発されていて、日本製のツボクサエキスと日本古来の6種の植物由来エキスにこだわっています。「鎮静効果が高い」という声が多く、保湿力の高さやシートの柔らかさなども好評。

クリアマスク

国産ブランドのsitrana「シカグロウ クリアマスク」(26mL×4枚 3080円)は、ツボクサエキス、ツボクサ葉エキス、マデカッソシド(ツボクサに含まれる成分で、傷や火傷のケアに定評がある)を独自処方で凝縮した、「アクティシカ」が配合されています。透明感も上がると好評中。

●マスク荒れの赤みに、実は使えるCICAメイク下地

シカケアコスメはスキンケアだけではなく、メイクアイテムも増加中。

手に下地

中でもDr.Jart+「シカペア リカバー」(15ml SPF40/PA++ 1925円)は淡いグリーンの下地クリームですが、塗るとベージュカラーに変わってなじみ、赤みやくすみを自然にカバーしてくれます。

下地

敏感肌でも使いやすくSPF値も高いので、ベースメイクはコレだけ、という風にも使えて便利。パッケージもかわいいですね!

●乾燥肌ならクリームで「追いシカ」を

シカペア クリーム

乾燥が気になる肌の人には、シカケアコスメの中でもクリームがオススメです。

とくにシカブームの先駆けになった、Dr.Jart+「シカペア クリーム」(50ml 5280円)は、シカクリームの中でもしっとり度が高く、なのに使い心地はサラッ。乾燥肌の人はもちろん、ベタつく部分もある混合肌や、インナードライ肌にもいいと大人気です。

指にシカクリーム

乾燥が気になる部分には少量を重ねづけする「追いシカ」を!

クリームを顎に

ベタつかないので重ねやすいです。

●40~50代にも。シカアイテムでエイジングケア

鎮静や抗炎症効果はうれしいけれど、できればハリ感や透明感も上げるようなエイジングケアもしたいという人には、こちらふたつのブランドのクリームを。

CICA PLUS BALM

DEWYCEL「CICA PLUS BALM」(50ml 3960円)は、シカ成分のほかにビタミンC誘導体が配合されているので、透明感アップも期待できます。

肌のビタミンと呼ばれるパンテノールやヒアルロン酸も配合され、鎮静しながらしっかり保湿してぷるぷる肌に導いてくれると人気です。

シカリペアクリーム

国産ブランドのsitrana「シカリペアクリーム」(50g 4950円)は、シカ成分と、保湿、エイジングケア、ブライトニングケアの3つの機能でアプローチする独自成分が配合されています。揺らいだ肌を落ち着かせながら、エイジングケアもしたい人にぴったり。

●肌状態や目的、生活スタイルに合わせてシカを取り入れて!

シカケアコスメは想像以上にアイテムのバリエーションが豊富! 人気の高まりから、最近ではダイソーからもシカケアコスメが登場しています。
「まずは鎮静したい」「赤みを目立たなくしたい」「手軽にすませたい」など、自分の肌状態や目的、毎日のルーティンへの組み込みやすさなどによって、アイテムを選びましょう。

長引くマスク生活で、肌が丈夫な人ですらなんとなく不安や不快感を感じているこの頃ですから、そんなときに頼れるお守りコスメ、レスキューコスメとしてシカケアコスメを試してみるとよいかもしれません。