夏の草花が終わり、庭がさびしい雰囲気になる季節。そこで、秋を連想させる、赤色やオレンジ色の草花を使った寄せ植えで、玄関をはなやかにしてみませんか。使うのは4苗だけ。費用は1000円以内でできる、初心者でも簡単な寄せ植えです。ガーデンデザインの本や雑誌を執筆し、みずからも庭づくりを楽しんでいる、二級建築士の大田単さんが教えてくれました。

秋を連想させる赤色やオレンジ色の草花を使った、玄関の寄せ植え
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目次:

ポイントは色合わせ。オレンジや赤系の色でそろえて秋の雰囲気に初心者でもできる基本的な植え方。土の量や植え込み方を紹介まだまだある!秋の雰囲気を演出してくれるおすすめ植物

ポイントは色合わせ。オレンジや赤系の色でそろえて秋の雰囲気に

秋を感じさせる色は、紅葉を連想する赤や黄色、茶色。色を合わせれば、1000円以内(鉢や土を除く)でも、見ごたえのある寄せ植えがつくれます。花だけでなく、実ものを取り入れると、さらに秋らしい印象に。

1000円以内でつくれる寄せ植え

玄関ドアの前に飾った秋のアレンジ。オレンジや赤の小さな実がとてもかわいいです。9月~11月頃まで鑑賞できるように草花を組み合わせました。テーマカラーは、オレンジに決めて、似た色の草花を選んでいます。

ゴシキトウガラシとタマサンゴの苗

秋といえば実りの季節。実ものを入れるのがおすすめです。右がゴシキトウガラシといって観賞用の唐辛子です。白→オレンジ→赤と色づく過程が楽しめます。左は、タマサンゴといいます。小さな柿のような実が成ります。いずれも、150円ほどでした。

9~11月初旬まで花が咲くジニア

9~11月初旬まで花が咲くジニア。寒くなるにつれ、花の咲く草花が減り、庭がさびしい印象になりがちなので、次々に咲くジニアを加えました。こちらの苗は、赤・黄色・オレンジの寄せ植えタイプで300円ほどです。

10~11月は紅葉して真っ赤になるコキア

コキアは、夏から秋にかけて長く楽しめる植物です。夏の間は明るい緑色ですが、10~11月は紅葉して真っ赤になり、とてもきれいです。秋のアレンジにぴったり。価格は100円ほどです。

今回の寄せ植えでは、上記の4種類の苗を1つずつ購入し、トータルで700円ほどでした。

初心者でもできる基本的な植え方。土の量や植え込み方を紹介

はじめての寄せ植えでも失敗しない、基本的な植え方を紹介します。直径27㎝の9号鉢なら、苗は3~4苗で十分です。

寄せ植えに用意するもの

準備する材料

  • 花の苗
  • 鉢底ネット
  • 培養土
  • 赤玉土
  • スコップやジョウロなどの道具
鉢の底にネットを置き、赤玉土を敷く

穴の上に鉢底ネットを置き、水はけをよくするため、赤玉土を敷きます。赤玉土は、大粒タイプを選んでください。

土は最初から肥料が入っているものがおすすめ

土は、7.3Lほど必要になります。最初から肥料が入っているものがおすすめです。持ち運びしやすい軽量タイプもあります。

まずは、ポットに入れたまま仮置き

まずは、ポットに入れたまま仮置きします。奥に草丈の高いコキアを入れ、手前に花や実ものを配置します。

苗は基本、根鉢の下をやさしくもむようにして崩す

ポットから苗を取り出すと、根鉢といってポットの形に土がかたまり、中に根が伸びています。根鉢の下をやさしくもむようにして崩してください。

苗の周りは少しゆとりをもたせる

苗の周りは少しゆとりをもたせて、成長したときにぎゅうぎゅうにならないようにしておきます。

完成した寄せ植えを上から見たところ

はなやかな寄せ植えが完成。上から眺めてもきれいです。

ハロウィンの時期は、雑貨をディスプレイするのも楽しい

10月のハロウィンは、雑貨をディスプレイするのも楽しいです。こちらは、100円のかぼちゃランタンです。

まだまだある!秋の雰囲気を演出してくれるおすすめ植物

今回、筆者宅で使った以外にも、秋を感じさせる草花はたくさんあります。そのなかから、フラワーショップやホームセンターで手に入る、おすすめの草花を紹介します。

清楚な紫色の花が10月頃まで楽しめるリンドウ

もともとは日本の野山に咲いていたリンドウ。清楚な紫色の花が10月頃まで楽しめます。

小さな穂がキャンドルみたいでかわいい、カラフルケイトウ

カラフルケイトウ。小さな穂がキャンドルみたいでかわいいです。赤と黄色があります。

葉を鑑賞するカラーリーフ

葉を鑑賞するカラーリーフと呼ばれる葉の色が美しい植物もあります。たとえば、夏から秋にかけて楽しめるコリウスは、赤い色が美しく、さまざまな模様があり、寄せ植えに向いています。

初心者でも簡単にできて、1鉢1000円以内でつくれる寄せ植えで、玄関を秋色に彩ってみませんか。

●教えてくれた人/大田 単さん
二級建築士。設計事務所に勤務しながら、インテリア、ガーデンデザインなど、住まい関係の編集者、ライターとしても活躍中