マンションリノベの「3種の神器」ともいえる「ウォークインクローゼット」「玄関土間」「パントリー」を採用して、スッキリ&おしゃれな住まいを手に入れた遠藤さん夫妻。収納スペースを充実させたことで生活感を排除でき、床や棚板などに採用した木材が空間にぬくもりを加えています。保育園児の長男と3人で暮らす、ナチュラルで居心地のいい住まいを訪ねました。

木の質感が映えるダイニングキッチン
すべての画像を見る(全21枚)

目次:

室内窓のあるプレイスペースと一体の広々としたLDKパントリーを設けて生活感を感じさせないキッチンに幅広い用途に使えるワイドな玄関土間で開放感アップ!ウォークインクローゼットは個室としても使えるように可変性をもたせて間取り(リノベーション前後)

室内窓のあるプレイスペースと一体の広々としたLDK

リビングと一体になった開放的なプレイスペース

既存のLDKに個室2部屋分のスペースをつなげて、プレイスペースと一体になった広いLDKを実現。床はオーク複合フローリングを採用しました。テレビは壁掛けにしたので、テレビ台が不要でソファまわりがいつもスッキリしています。

キッチンから目が届くように室内窓を設置したプレイスペース

キッチンとプレイスペースを仕切る壁には木枠の室内窓を設置して、遊んでいる子どもに目が届きやすいように配慮しました。休日はここで家族3人でのんびり過ごすことも。

オモチャの収納棚を置いたプレイスペース

プレイスペースの壁際には収納棚を置いてオモチャをスタンバイ。リビングとフラットにつながる、子どもが思い切り遊べるスペースになりました。

ダイニングの窓辺に設けたワークスペース

ダイニングの窓辺に設けたワークスペースは、光がたっぷり入る気持ちのいい場所。「以前はダイニングテーブルで仕事をしていたけれど、このスペースのおかげで仕事に集中しやすくなりました」と夫。いずれは子どもの学習スペースとしても活用できそうです。

ワークスペースに造作した本棚

ワークスペースには、構造柱と壁の間のスペースをうまく活用して本棚も造作。デスクで作業中、必要なものにすぐ手が届きます。

【この住まいのデータ】

▼家族構成
夫30代 妻30代 長男(保育園児)

▼リノベを選んだ理由
子どもの成長にともないマイホーム購入を検討。築年数は経過していたものの希望のエリアで十分な広さの物件と出会い、自分たち好みにリノベーションをおこなうことにした。

▼住宅の面積やコスト
専有面積/72.72㎡ 工事費/1200万円(税・設計料込み)

パントリーを設けて生活感を感じさせないキッチンに

キッチンはマットな黒の腰壁をアクセントに

調理中でも子どもに目が届くように、壁づけだったキッチンは対面式に変更。マットな黒の腰壁が空間を引き締めます。

奥にパントリーを設けたオープンキッチン

生活感が出すぎないようにキッチンの奥に冷蔵庫スペースをつくり、その向かい側は折り戸つきのパントリーに。おかげで、キッチンをいつもスッキリと保つことができます。
「パントリーは、食品ストックだけでなく、リビング回りのものをしまうのにも大活躍しています」(妻)。

背面側にカウンターとオープン棚を造作したキッチン

キッチンの背面側にはカウンターとオープン棚を造作。キッチン設備は使い勝手と掃除のしやすさを基準に選び、念願だった食洗機も導入しました。床はフロアタイル貼りに。

幅広い用途に使えるワイドな玄関土間で開放感アップ!

開放的で外出時の身支度がラクな玄関土間

玄関横の共用廊下に面した部屋を玄関土間にリノベ。開放的で外出時の身支度がとてもラクだそう。隣接する寝室との間には室内窓を設置。光と風を寝室に届けます。

窓下にシューズラックを造作した玄関土間

共用廊下側に面した窓の下にはシューズラックを造作。奥には夫がコレクションしている帽子を飾るスペースも設けました。「ベビーカーの出し入れもしやすいです」(妻)。

靴の収納のほかベビーカー置き場にも活用している玄関土間

土間から玄関ドア方向を見たところ。ドア横のクローゼットはそのまま生かし、扉だけ新しく交換しました。

木枠でアレンジした郵便受け

既存のレトロな郵便受けは、木枠で囲って小窓のようにアレンジ。

玄関ドアの上部には懸垂用のバーを設置

玄関ドアの上部には、夫の希望で懸垂用のバーを設置。入浴の前に使うのが日課だそうです。

ウォークインクローゼットは個室としても使えるように可変性をもたせて

住まいの中心に設けた広いウォークインクローゼット

寝室からもLDKからもアクセスしやすい場所に設けたウォークインクローゼット。家族の衣類をまとめてしまえる広さがあります。

可変性を意識して市販のシェルフを活用したウォークインクローゼット内部

ウォークインクローゼットは、将来、子ども部屋として使う可能性もあることから、枕棚やハンガーパイプなどを造りつけず、シンプルな「箱」として仕上げました。そこに市販のシェルフや収納ケースを並べて、使い勝手よくアレンジ。

廊下に設けたアクセスしやすい洗面台

洗面台は廊下に設けたので帰宅後の手洗いがスムーズ。省スペースにも貢献しています。洗面台横の白い引き戸は脱衣室&浴室の出入り口。洗面台の背面側の白い引き戸は寝室の出入り口です。

隣接する玄関土間との間に室内窓を設けた寝室

室内窓を介して、隣接する玄関土間から光と風を取り込める寝室。壁の一面にはグレーのアクセントクロスを採用しました。子どもの安全を考慮して、ベッドは低めのものを選びました。

コーヒーを淹れる妻

ベビーカーの出し入れがすやすい土間玄関、生活感があるものを収めておけるパントリー、将来、個室としても使えるウォークインクローゼットなど、収納スペースを充実させた遠藤邸。すっきりとした空間で親子3人の暮らしを楽しんでいます。

間取り(リノベーション前後)

リノベーション前の間取り図

リノベーション前

リノベーション後の間取り図

リノベーション後

設計・施工/空間社
リノベ向き物件探し、同行内覧、資金計画、設計・施工まで一貫してサポート。「デザイン」「実用性」「コスト」の3要素のバランスに配慮した最良のプランを提案。上質感のあるデザインに定評がある。渋谷区、目黒区、世田谷区を中心とした城南エリアが得意。

撮影/小川 聡 ※情報は「リライフプラスvol.41」取材時のものです