建て替えを検討する際、まずはネットで情報収集する人も多いと思います。調べてみると、解体や新築に関わる建築費用ばかりが目立ちますが、実際には引き渡しまでに、こまごまとした出費がかさみ、こんなはずじゃなかった!ということも。今回は、こまかい費用まで計算する大切さを痛感した日刊住まいライターが、建て替えでかかったお金について、リアルにレポートします。建て替え検討中の方は要チェックです!

新築工事の打ち合わせ資料
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目次:

建て替えを決め、まずは下調べから。実際に行動を開始!工事前に想定外だった、地盤調査の費用が発生!仮住まい中の荷物預かりの倉庫代や、水道管の引き直しも想定外!

建て替えを決め、まずは下調べから。実際に行動を開始!

築25年の戸建て住宅に住んでいた筆者。つくりも古く、今の生活スタイルに間取りが合っていないことが悩みでした。浴室を広くしたい、部屋数を減らしたい、子どもが大きくなる前に洗面所と脱衣所を分けたいなど、変更したい箇所が多かったので、思いきって建て替えを決意しました!

コロナ禍のマイホーム計画ということもあり、ネットで下調べをして数社に絞って訪問。見学会にも行って、イメージを固めました。住宅会社を決定してから引渡しまでの流れは以下の通りです。

1.工事請負契約

工事請負契約書

2.間取り決定後、建築確認申請書提出

間取り図面

3.ローンの本審査申し込み

4.仮住まいへ引っ越し

5.解体工事、地盤調査

6.新築工事

新築工事現場

7.引き渡し(新居へ引っ越し)

とくに、工事請負契約~解体工事あたりの行程までは大忙しでした。通常はプラン決定後に工事請負契約を結ぶのが一般的です。ただ、わが家の場合、住宅会社決定=工事請負契約を結ぶという流れでした。

この期間は、ショールームへ行ったり、家具や家電を選んで電気配線や間取りを決定したり。さらに銀行や市役所に行くことも多いので、事前準備や下調べを入念に行い、計画的に動いた方がいいと感じました。

工事前に想定外だった、地盤調査の費用が発生!

地盤調査報告書

同じような坪数の家が建っていた場所の地盤調査って必要?というのが正直な感想でした。しかし、建築基準法で定められているということと、地盤調査を実施すると地盤と建物の保証をしてもらえることがわかり、納得して調査に応じました。

ちなみに、わが家の地盤調査費用は、55坪の土地で6万5000円かかりました。もし、地盤改良工事をしなければならなかったら、さらに大きな出費に。そういうことも考えておかなければいけないのだなと知りました。

仮住まい中の荷物預かりの倉庫代や、水道管の引き直しも想定外!

解体と新築費用ばかりを気にしていたわが家が、実際にかかったそのほかの費用や、念のために考えておけばよかったと思う費用を大きく5つに分けて紹介します。

引っ越し費用と倉庫代

建て替えの間は実家にお世話になったので、家具や家電を倉庫に預けました。実家に住んだ分、仮住まい費用はかかりませんでしたが、引っ越し費用と7か月分の倉庫代でおよそ20万円かかりました。

水道管の引き直し工事費用

水道管の太さには、自治体によって決まりがあり、新設の場合20㎜以上にしなければいけないとのこと。住宅会社の人によると、古い家では現状13㎜の水道管を使用しているケースが多く、築25年のわが家はちょうど微妙な時期だというので、すぐに調べてみることに。

幸いにも、わが家の水道管は20㎜だったので追加工事はありませんでしたが、事前にチェックをしておきたいポイントだったなと感じました。

印紙代と司法書士の手数料

工事請負契約書に貼る印紙代として1万円を支払いました。また、司法書士に登記申請を依頼した手数料17万円が発生しました。

地鎮祭、上棟式費用

地鎮祭の様子

地鎮祭で初穂料を現金で3万円用意したほか、お供物(おくもつ)代に2万円かかりました。上棟式では、お供物、飲食代、ご祝儀で合計10万円の出費。

このように筆者の場合は、実際の建築費以外にこまごまとした費用が60万円近くかかりました。

建て替えにかかる費用は人それぞれです。少額でも、積み重なればマイホーム計画に影響が出るので、いろいろなケースを想定しておくことが大事だと思いました。