玄関は家の顔。訪ねてくる人が、最初に目にする場所です。それなのに、靴が出しっぱなし、ベビーカーや子どもの外遊び用のオモチャ、傘などで散乱してしまっているという家庭は、かなりの数に。この手の散らかりは、玄関に使い勝手のいい土間収納があるとラクに解消できます。新築した自宅に、土間収納を設置したという日刊住まいライターが、日々便利と感じていることをレポート。子育て世代という、なにかとものが多い家庭ならではの視点で考えた、玄関土間のプランを紹介します。新築やリフォームの参考に!
すべての画像を見る(全6枚)土間収納をつくって正解!よかったと思う4つのこと
わが家は、筆者と夫、2歳になる子どもの3人家族。ベビーカーや三輪車、オモチャ、靴、傘など、子どもが使うものも年々増えていました。
玄関に隣接した靴のまま利用できる収納スペースがあれば、スッキリ収納できるのでは?と思った筆者。業者と間取りを考える際、土間収納をつくりたいことを伝えました。リビングが少し狭くなると言われましたが、それでも荷物の置ける土間収納が欲しかったので、リビングの広さよりも土間収納を優先させました。
わが家の土間収納は、とくに子どものいる家庭には参考になる仕様だと思います。
では、土間収納をつくってよかったメリットを4つ紹介していきます。
1.土間収納に靴棚をつくって玄関スッキリ
玄関に靴棚を置くとそれだけで玄関のスペースが狭くなってしまいます。スペースを取らないために高さのある靴棚を置くのも、圧迫感が出るのでいやでした。
そこで土間収納に可動式の靴棚をつくってもらいました。土間収納に靴棚があると、玄関が広く見えます。
2.ベビーカーや三輪車置き場などに困らない
ベビーカーや子どもの自転車を土間に収納できるのは本当に便利。玄関にベビーカーや自転車を置くと狭くなり、生活感丸出しです。ベビーカーを外に置いたままにもできないし、部屋の中にしまうのも気が引けます。
土間収納があれば比較的大きなもの収納できるので、スッキリした玄関を保つことができます。
3.汚れたものを置いても気にならない
土間収納にはガーデニング用品や工具箱、七輪なども置いています。汚れがついていても、土間収納であれば気にすることなく置けます。
また、ガーデニングや工具箱などは外で使うものなので、玄関にあるとすぐに取り出すことができて便利です。
4.急な来客のときも、玄関の荷物をさっと隠せる
玄関に靴や子どものオモチャが散乱していることもしばしば。そんなときにかぎってインターホンが鳴ることも!しかし、あわてることはありません。散らかった靴やオモチャを土間収納にさっと隠してドアを閉めてしまえば、きれいな玄関で迎え入れることができます。
わが家の土間収納。3つの工夫でさらに使いやすく
土間収納をさらに使いやすくするために、設置したものを紹介します。
回遊できる土間収納と洋服やバッグの収納棚
土間収納は回遊できるつくりにしました。先ほど紹介した靴棚やベビーカー置き場がある土間収納部分から、写真左側の洋服やバッグを置ける玄関クローゼットスペースに直接上がることができるのです。
そうすることで、外から帰ってきたときも土間収納→玄関クローゼットを通って、そのまま家の中に入ることができます。靴棚にすぐに靴を戻せるのであまり散らかることがありません。土間収納を上がってすぐ玄関クローゼットに洋服やバッグを置く、という動線がプラスされて、リビングのテーブルやソファーにバッグが置かれているということもなくなりました。
レインコートや掃除用具をかけられるパイプを設置
土間収納に引っかけ棒を設置してもらいました。地面に置きたくない掃除用具やぬれたレインコートをつるしておくことができるので便利です。
靴棚は可動式にしてオリジナル靴棚に変身
靴棚は可動式の棚をつくってもらいました。そうすることで長靴やブーツなど高さのある靴も置けるようになりました。可動式の棚であれば、用途にあったオリジナルの棚をつくることができます。何度でも変更ができるのでおすすめです。
かなり後悔。通気性を考慮しなかった土間収納
土間収納をつくってメリットしかありませんでしたが、ひとつだけ後悔したことがあります。それは通気性を考慮しなかったこと。
土間収納を扉で仕切ったので、玄関から土間が見えないことはいいのですが、反対に湿気やニオイがこもりやすいんです。梅雨の時期は除湿剤を多く置いていましたが、すぐに水がたまってしまいました。土間収納に換気扇を設置するか、除湿や脱臭効果のある壁にすればよかったかなと思っています。
荷物を置いてしまいがちな玄関も、土間収納があればスッキリとした玄関を保つことができます。動線を考えながら土間収納の間取りを決めると、より使いやすいものになるでしょう。ただひとつ、通気性を考慮するのはお忘れなく。