事務作業をしていると、不注意でペンや朱肉を洋服につけてしまうことがあります。そんな困ったシミは、意外にも消毒用のアルコールジェルで落とせるってご存知でしたか?
「水彩絵の具や靴クリーム、さらに花粉など特殊なシミにも、アルコールジェルは効果を発揮します」と教えてくれたのは、シミ抜きのスペシャリストで、洗濯術の著書もある横倉靖幸さん。その方法を伺いました。
粘度のあるジェルが汚れに密着して落とす
最近はいろいろな色やタイプのペンが出回っていますが、油性、水性問わずペン類のシミに使えるのがアルコールジェル。アルコール成分で油分を浮き上がらせつつ、粘度のあるジェルがインクの成分に密着して落としてくれます。また、水彩絵の具や朱肉、花粉などのシミ抜きにも効果的。
●基本の落とし方
まずは基本の落とし方をマスター! ボールペンのシミがついたシャツを洗ってみます。
1.シミがついた生地の下にタオルを敷く
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ボールペンのシミなどがついた生地は、シミがついた面を下にして、その下にタオルを置きます。
2.アルコールジェルをたっぷりつける
シミのついた生地の裏側から、アルコールジェルをたっぷりつけます。
3.タオルをずらしながら歯ブラシで押しつける
ジェルがタオルまで浸透するように、歯ブラシで押しつけます。タオルにインクが移ったら位置をずらし、色移りがなくなるまで繰り返してください。
4.水でよくすすぐ
水の中にシミ抜きした部分を浸し、泳がせるように揺らしてよくすすぎましょう。その後、洗濯機か手洗いで普段どおりに洗います。
【after】きれいに落ちた!
洗濯機で洗っても落ちなかった、ワイシャツの袖口につけてしまったボールペンのシミ。まったく跡がわからないほどきれいに!
●厚手の衣類についたシミはスクラブ剤もプラスして落とす
厚手の服にペンのシミをつけたときは、インクが奥までしみているので、スクラブ剤も使うと便利です。ただし、カーボンを使っている黒インクのペンは残ることもあるので、その場合は専門店に相談しましょう。
1.アルコールジェルをつけ、歯ブラシで押しつける
シミがついた面を下にしてタオルの上に置き、シミのついた生地の裏からアルコールジェルをたっぷりつけ、歯ブラシで押しつけます。
2.男性用スクラブ入り洗顔料を塗り込む
シミのついた面を上にして、スクラブ剤を指の腹で優しく円を描くように塗り込みます。ザラザラした感触がツルツルになったら完了。
3.水でよくすすぐ
水の中にシミ抜きした部分を入れ、指でなでてスクラブ剤を落としながらよくすすいで。その後、洗濯機か手洗いで普段どおりに洗います。