清潔感のある白いキッチンと、温かみを感じる木材。そのふたつがうまくミックスされたLDKはホテルのような洗練された雰囲気を持ちつつも、心地よい生活感が漂います。ふたりでも作業がしやすいⅡ型キッチンをはじめ、ダイニングテーブルやソファなどの家具に統一感が感じられるのは、すべてオリジナルだからこそ。キッチンや水回りの生活動線をしっかり整えた、使い勝手も暮らし心地も大満足の住まいです。
すべての画像を見る(全17枚)ゆとりあるキッチン通路が回遊動線としても活躍!
広々としたLDKにはゆったりとしたⅡ型のオープンキッチンを設えました。カウンター幅も通路幅も広めなので、ふたり同時にストレスフリーに料理を楽しめます。
写真左手のガラス入りのドアはスモーキングルームの入り口です。夫は壁面のライブラリーからマンガを持ち込んで一服するのが楽しみだそう。
キッチンの右奥は水回り、左奥は寝室。キッチンは料理をする場所としてだけでなく、それらの場所と行き来するための通路としても活躍しています。
キッチンカウンター上部にの照明は、アートワークスタジオのビショップペンダント。以前の家から持ってきた愛用品で、武骨な印象の天井にもマッチしています。通路はふたりで並んでもぶつからない幅を確保。デザインも動線もこだわり抜いた、夫妻自慢のキッチンです。
キッチンの一角には、冷蔵庫とウォーターサーバーのサイズに合わせて棚とカウンターを設けました。コーヒーを淹れるときはここで完結するので、とても便利だそう。
【この住まいのデータ】
▼家族構成
夫38歳 妻36歳
▼リノベを選んだ理由
夫の母が住んでいたマンションを譲り受け、当初は傷んでいた水回りをリフォームする予定だったが、好みの空間づくりを目指してリノベーションすることに。
▼住宅の面積やコスト
専有面積/92.41㎡ 工事費/1000万円台(税、設計料込み)
閉じるスモーキングルームと開く寝室
天蓋風に布を張った天井が印象的なリビング。リビングにある大型ソファはエイトデザインの家具ブランド「HACHI KAGU」で造作しました。「よくふたりで寝転んでいます」と妻。柱に埋め込まれたようなレクリントのペンダントライトが空間のアクセントになっています。
その奥には、夫の希望だったスモーキングルームを配置。既存のガラスブロックのおかげで明るく開放感があります。
LDKの先は寝室で、大きな引き戸で仕切られています。「風通しをよくしたかった」という引き戸派の妻がオーダーした特注品です。
引き戸を開け放てばLDKとオープンにつながります。プロジェクターを設置しているので、ベッドに横になりながらよく映画を楽しんでいるそう。
回遊動線で広い家でも行き来がラクラク
玄関はモルタルで仕上げ、ゆったりとした広さを確保しました。
玄関から左側に進むとLDK、右側に進むとウォークインクローゼットを通って水回り、そしてキッチンへと抜けることができます。寝室以外は家じゅうぐるりと回遊できる動線なので、約92㎡という広さながらもストレスなく移動ができます。
ウォークインクロゼット内に靴収納を設けているので、その分玄関はスッキリ。収納は1か所にまとめたい、帰ったらすぐに着替えてお風呂に入りたい、という妻の希望から、「玄関→ウォークインクロゼット→サニタリー」の動線が生まれました。
ウォークインクロゼットの先はサニタリー。普段は引き戸を開けておき、LDKとも行き来しやすくしています。
洗面台はカウンターとミラーだけのシンプルなつくり。右手はアイロンがけや洗濯物干しができるユーティリティスペースです。
デザインにこだわる妻と、住み心地重視の料理好きな夫。ふたりの意見を取り入れた「ホテルライクだけど適度に生活感もある空間」を見事に実現させました。
間取り(リノベーション前後)
リノベーション前
リノベーション後
設計・施工/エイトデザイン
「『楽しむ』をデザインしよう!」をモットーに活躍する名古屋・東京のデザイン集団。不動産部門もあるので、物件探しからのサポートも可能。オリジナル家具ブランド「HACHI KAGU」やカフェ、ライフスタイルショップ「EIGHT TOWN」も運営している
撮影/中村風詩人 ※情報は「リライフプラスvol.22」取材時のものです