新築やリフォームするとき、家具を既製品にするか、造作にするか悩むところです。もちろん部屋のインテリアやサイズに合わせてつくった造作家具はフィットするなどメリット大ですが、出費は膨らむし、部屋の模様替えも難しくなるなど気になることも。最近リフォームした日刊住まいライターは、悩みに悩み、メインの家具はすべて造作にしました。費用はどのくらいかかったのでしょうか?また、住んでから後悔はなかったのでしょうか?さっそくレポートします。
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狭い空間を広く使いたい!地震時も造作家具の方が安心と決断材質はすべて床と同じ色と素材で造作。部屋に統一感が生まれた!収納力のある造作家具のおかげで部屋が散らからなくなった!既存の家具よりも高くついたがライフスタイルにフィットし満足狭い空間を広く使いたい!地震時も造作家具の方が安心と決断
わが家は二世帯住宅。延べ床面積は120㎡です。そのうちの約半分が筆者たち夫婦のスペースですが、正直、以前暮らしていたアパートよりも狭い…。
住んでいて息苦しさを感じないようにするためには、デッドスペースをなくし、使い勝手をよくするしかありません。そこで「できるだけ収納力を上げつつ、生活空間を少しでも広く使えるようにしたい」とリフォーム業者に伝えました。
「既製の家具は大きさのわりに収納力が期待できない。デッドスペースも生まれがちになる」とリフォーム業者にアドバイスされ、造作家具を採用することに。
以前、賃貸アパートに住んでいたときに地震に遭遇し、壁に固定された造作家具の方が安心感があると思ったのも理由のひとつです。
材質はすべて床と同じ色と素材で造作。部屋に統一感が生まれた!
造作した本棚は、高さ238×幅120×40.5㎝。天井と家具の隙間の掃除をするのは大変です。加えて、少しでも収納量を多くしたかったので、壁面を目いっぱい使うように造作してもらっています。
テレビボードは高さ42.5×幅240×奥行き40㎝。夫婦そろってゲーマーなので、リビングにはそれぞれのテレビがあります。そのためテレビボードもテレビ2台分の横幅に合わせてつくり、統一感を出すようにしました。
リフォーム業者から床が見えた方が空間が広く見えるとの提案があり、テレビボードはフロートタイプを選びました。
ルンバが出入りできるスペースを、床とボードの間にあけてもらうように要望しました。おかげで掃除もラク!
造作家具の位置決めは大変だと思われがちですが、実際にはそこまで難航しませんでした。わが家はリフォームですから、窓とキッチンの場所はあらかじめ決まっています。それ以外のつけられるところを探すとなると限られてきてしまうからです。
ちなみに筆者のワークスペースにあるデスクも造作ですが、そちらの方が大変でした。自分の体に合った好みの高さを把握するのはなかなか難しかったです。
材質はすべて床と同じ色と素材(ダークブラウンのパイン材)を使用し、部屋全体に統一感をもたせました。造作家具は色や材質などを選べるため、部屋に統一感を生み出すことができるのもメリットだと思います。ただパイン材は比較的柔らかい木材で、硬いものを勢いよくぶつけると傷がつきやすく、若干の注意を払いながら生活しています。
収納力のある造作家具のおかげで部屋が散らからなくなった!
本棚に収納しているのは、本だけではありません。コーヒーメーカーやコーヒーミル、電気ケトル、筆記具、ポケットティッシュ、掃除用具、常備薬、ネイルケア用品など、趣味のアイテムや雑貨類も収納しています。
こまごまとした雑貨は、まとめるとかなりの量になるもの。本棚は、とかく散らかりがちなそれらのものを収納できる定位置にもなっています。おかげてリフォームする前に比べて散らからない部屋になりました。
テレビボードには夫婦それぞれの据え置き型のゲーム機やゲームソフト、DVDをまとめて収納しています。それに加えてハンディタイプのマッサージ機もここの一角に収納しています。
幅があるので、収納力抜群!このテレビボードのおかげで、ものが床に散乱しているようなことはなくなりました。
既存の家具よりも高くついたがライフスタイルにフィットし満足
テレビボードと本棚、食器棚は合わせると総額は70万円程度でした。ちなみに造作の洗面台は25万円程度かかっていて、既存の洗面台を入れるよりもかなりのコストアップでした。いずれの箇所も、わが家では扉をつける場所を減らしてコストダウンをはかり費用を抑えました。
わが家はけっこう狭い家です。広く暮らすことを考えると、現状の造作家具に替えた状態がベストな配置だと思っています。ですから、わが家の場合は家具が移動できないというのは、デメリットと感じていません。
地震が起きても倒れる心配がないというのは非常に快適です。あらかじめ収納するものをある程度決めてから製作したので、家具の中が乱雑になることも防げています。
狭い空間での生活を快適にするという当初の目的は果たされていると感じます。