家時間が長くなり、LDKの模様替えして、気分転換をしたいと考えている人も多いのでは。実は、カーテンの色を変えることが効果的です。一級建築士のしかまのりこさんが、カーテンの色選びでLDKのイメージがどれくらい変わるか3Dモデルを使って解説します。ソファやダイニングテーブルなどの家具を買い替えや、レイアウトを変えるのはコストや手間もかかるもの。一方、カーテンを替えるだけなら、そのハードルはだいぶ下がります。参考にして、あなたの部屋にぴったりな色を見つけましょう。
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モノトーン:狭い部屋には黒は不向き。広く見せるには白系がおすすめ寒色系:パープルやブルーは小物との色の組み合わせで印象が変わる暖色系:赤は飽きやすい色。もし選ぶなら慎重に検討をアースカラー:ベージュは安っぽく見えがち、柄や生地にこだわって柄物:大きすぎない柄を選び、生地の色は白かベージュをモノトーン:狭い部屋には黒は不向き。広く見せるには白系がおすすめ
こちらはマンション10畳のリビングダイニングの3Dイメージです。ソファ後ろには、幅3m50㎝とかなり大きめの腰窓があります。また、バルコニーへ出る掃き出し窓は、こちらも幅3mと大きなものです。
このように大きい窓のある部屋では、特にカーテンが部屋に与える影響が大きくなります。
白系のカーテンは汚れが目立つため、小さい子どもがいる家庭では敬遠されがちです。しかし部屋が広く、明るく見えるという効果があります。
狭い部屋を明るく開放感のあるイメージにしたい場合にはおすすめの色です。
応接室やホテルやレストランなどで使われる場合が多いのが、この黒系などの濃いカーテンです。
部屋は少し暗くなりますが、重厚感とともに高級感を与えます。しかし、よほど広い部屋でないと、圧迫感が出て狭く感じてしまいます。
寒色系:パープルやブルーは小物との色の組み合わせで印象が変わる
グレーのカーテンは汚れが目立ちにくく、また黒系ほど圧迫感もないため、無難で失敗の少ない色です。
しかし、無難なぶん個性に欠けるため、無地よりはチェックやストライプなどの柄があるほうが、おしゃれにまとまりおすすめです。
パープルのカーテンは、部屋が個性的になり、気品のある空間になります。
また、クッションなどの小物は、ブルーなどの寒色系から黄色などの暖色系まで合わせやすく、小物によって部屋のイメージを変えることもできます。
ブルーのカーテンは、床の色合いが明るい場合はもちろん、色合いが暗い場合にもうまくマッチします。
また、フローリングや木製家具の木目などとも相性がよく、クールで若々しい印象を与えます。ただ寒々しくもなるので、特に冬は黄色やオレンジなどのクッションを置いて、暖かさをプラスしましょう。
暖色系:赤は飽きやすい色。もし選ぶなら慎重に検討を
赤色のカーテンは暖かく活発な印象を与えてくれます。またブルーのカーテンと同じく、床の色合いが明るい場合はもちろん、暗い場合もうまくマッチします。
しかし、飽きやすい色でもあるので、彩度や明度の高いものや、大柄なものは避けるなど慎重に検討しましょう。
グリーンは、和室から洋室と幅広くマッチする色で、失敗の少ない色の一つです。
また木目や観葉植物などとも相性がよく、部屋に落ち着いた印象を与えます。
イエローのカーテンは部屋を明るくしてくれます。
またイエローは中世貴族の色としても使われた高貴な色でもあり、ゴールドや黒、ブルーのクッションや小物と合わせると、高級感が演出できます。
オレンジは、ビタミンカラーともいわれ、元気を与えてくれます。
仕事が忙しかったり、人間関係にストレスを感じている人は、カーテンをオレンジに変えてみてはいかがでしょうか。
アースカラー:ベージュは安っぽく見えがち、柄や生地にこだわって
ブラウンは、高級感もあり汚れも目立たないため、大変人気な色です。
しかし、紫外線などで色があせてくると、安っぽい印象を与えてしまいます。カーテンには裏地をつけ、西日の当たる窓は避けるなどの注意が必要です。
ベージュのカーテンはどのような空間にも似合い、また部屋も広く見えるもっとも失敗の少ない色です。
しかし、カーテンの生地によっては個性がなく、また安っぽく見えてしまいます。ベージュのカーテンを選ぶ際には、柄や生地にこだわるなどの配慮が必要です。
柄物:大きすぎない柄を選び、生地の色は白かベージュを
柄物のカーテンを選ぶときは、あまり大柄なものは避けた方が無難です。大きな柄だとカーテン生地のつなぎ目の柄ずれが目立ってしまうからです。また柄が目立ちすぎると、部屋に落ち着きがなくなり、うるさく感じてしまいます。
柄物のカーテンを選ぶときは、大きすぎない柄を選び、生地の色は白、ベージュを選びましょう。
カーテンの模様替えは、家具の買い替えなどと違い、比較的、手軽にできます。在宅時間が増えた今年の秋は、カーテンの模様替えで、気分転換を図ってみてください。
●教えてくれた人/しかまのりこさん
COLLINO一級建築士事務所主宰。一級建築士、木造・鉄骨造既存建物耐震診断士など、建築に係る重要な資格を多数保有。設計・検査・審査した住戸数は5000軒以上。また、300軒以上のリビング・寝室・子ども部屋の模様替えを行い、模様替えのスペシャリストとしてTVや雑誌でも活躍中