卵とバターを使わないパン教室「toiro(トイロ)」を主宰する幸栄さんの暮らしのエッセー。
2人の娘をもち、簡単につくれるおやつや、だれでもまねできるインテリアアイデア、家事を楽しくする方法など、なにげない暮らしを楽しむコツが人気の幸栄さん。
今回は、忙しくて暑い夏の朝食について。夜準備しておけば朝サクッと食べられて便利なサンドイッチのレシピと、おいしさを保つ秘訣を教えてもらいました。
食欲がない日にもぴったり。朝は切るだけラクちんサンドイッチ
太陽の光がじりじりと…。日差しが強くなってきて、暑い夏の日がすぐそこまでやってきていると感じずにはいられない今日この頃。そろそろ食欲が落ちる時季でもあります。
長い通学が始まった高校生の長女の体力を思うと、朝ごはんは今までよりもしっかり食べていってもらいたいところです。一年じゅう食欲旺盛な娘たちですが、さすがに暑い季節は食べられるものが限られてきます。そんな暑いなかでも喜んで食べてくれる、わが家の定番サンドイッチをご紹介したいと思います。
●朝切るだけミックスサンドイッチ
えー、朝からサンドイッチなんて面倒~、そんな時間だってないし…。と思ったそこのあなた、大丈夫、前の晩に準備して朝は切るだけです。しかも面倒な下ごしらえなし、ちょっとした工夫をすることで翌日おいしく食べられるつくり方なのですよ。
【材料(2人分)】
・サンドイッチ用食パン(耳なし) 6枚
・A[卵2個 豆乳小さじ1 塩少し]
・ロースハム 4枚
・スライスチーズ 2枚
・キュウリ(斜め薄切り) 12枚
・マヨネーズ 適量
・ケチャップ 適量
【つくり方】
(1) Aを混ぜ合わせてサラダ油(分量外・適量)を熱したフライパンで、あまり細かくないスクランブルエッグをつくります。豆乳の代わりに牛乳を使っていただいても大丈夫です。
(2) サンドイッチ用食パンの表面にマヨネーズを塗り、ハムを折りたたんで2枚のせます。
(3) その上にキュウリを6枚、1列目と2列目を重ねるようにきちんと並べます。
(4) さらにスライスチーズを1枚のせます。
(5) その上にもう1枚食パンをのせたら(ここポイントですよ~!)、表面にケチャップを塗ります。
(6) (1)のスクランブルエッグを半量のせて、食パンではさんで完成。同じ手順でもう1つつくります。
<翌日もおいしく食べられるコツ>
できあがったサンドイッチはバットなどに入れています。その上からかけるのは、水で濡らしたペーパータオル。さらにラップをかけたら冷蔵庫へ。これで明日の朝まで寝かせます。そうするとパン生地が乾かずしっとりして、とても食べやすいサンドイッチになるのです。
みんなおはよう、朝だよ。
起きたら冷蔵庫で寝かせておいたサンドイッチをカットして、お皿に盛りつけたらできあがり!
ポイントは、食パンの枚数。2枚ではさんでしまうところを、もう1枚間に追加して3枚にしてみてください。いろいろな具材をはさみやすくなりますし、なにより見た目のボリュームが出ます。
●自由にアレンジして朝食を楽しく!
ですが、もちろんこのとおりにつくらなくったっていいんです。お好みの具材をはさんでいただいてもいいのです。
たとえば、キュウリはないからそれ以外のものにしたり、チーズと卵だけでもいいと思うし、残りもののポテトサラダがあればそれをはさんでもおいしいだろうし…。
ちょっと涼しくなった夕飯のあと、ささっとサンドして冷蔵庫へ。翌日の朝ごはんをおいしくいただき、この暑い夏を健やかに乗りきりましょうね。
【幸栄(ゆきえ)】
1979年広島県生まれ。「はな」と「ひな」2人の娘をもつ。モデルとして活躍したのち、長女の出産を機にパンづくりに出合う。ベッカライダブルハウスにて、製造補助をしながらパンについて学び、2010年から卵とバターを使わないパン教室、toiroを始める。現在はオンラインパン教室『
パン教室toiro【パンとひとさら】』にてレッスン中。 近著に『
日々たんたんとパン』(光文社刊)、『
でっかいパン バターも卵も使わない。「3分こね」でかーんたん!』(主婦と生活社刊)