すてきな家具に目新しいアイデアグッズ。家事はラクに、暮らしは豊かにしたいけれど、どんどんものを増やしていては家が片づかないですよね。狭い家に住んでいるのならなおさら!
「用途が兼ねられるアイテム選びを心がけています」と話すのは、15坪の狭小住宅に暮らす整理収納アドバイザー・加藤ちえさん。ものの持ち方、選び方について詳しく取材しました。
あれもこれも兼用!ものを増やさず暮らしを楽しむコツを伝授
整理収納セミナーのほか、自宅でパン教室を開いている加藤さん。レッスンでダイニングコーナーを使用するため、チェアは家族の人数+予備を持っています。
ただし、ずっとテーブルにセットしておくと掃除の邪魔になるうえ、スペースを圧迫してしまいます。そこで、セミナーやレッスンがないときは予備のイスを別の場所で活用。
「同じリビングにあるPCデスクの前に1脚置いています。普通ならこのコーナー用に新しいチェアを買うところですが、“あるものを使う”方がお金もスペースも無駄になりません」
もう1脚は、ファミリークローゼットにしている部屋へ。作業中にちょっと腰かけたり、クローゼットの高い収納部分のものをとりたいときの「踏み台」として使っています。
「いつかのためのお客様用、と決めてしまうと押し入れで眠らせるだけ。でも日常で使ってしまえば暮らしもより便利になっていいことづくめです」
●一見便利そうな“専用”アイテムは増えすぎ注意!
キッチンでは、限られた収納スペースを有効活用するため、とくに「兼用」を心がけているそうです。
「キッチン道具は大好きですが、だからこそむやみに増やさないように意識。たとえば、大根おろしとチーズグレーターはひとつのアイテムで兼用しています」
使っているのはMicroplaneのジャパニーズスタイルグレーター。
「これで大根、ショウガ、タマネギ、山芋など水分の多いものから、チーズなど硬い食材まですりおろすことができるんです。以前は目の粗さなどが異なる3種類を使い分けていたので、収納場所がスッキリしました」
また炒め物などに使うヘラは、木べらとゴムベラを廃棄して無印良品のシリコーン調理スプーン1本に統一。
「以前はヘラで調理し、お玉やスプーンで中身をすくっていたんです。収納スペースも調理時間もカットでき、洗いものもひとつ減りました」
ちなみにものを減らしたり買い換えたりしたときは、すぐに処分しないで一時保管スペースに移すそうです。
「とくに家族で共有して使っていたものは、すぐ捨てないようにしています。その状態で使い勝手をお試しし、家族全員が納得してから処分方法を考えると買い直しなどの無駄もありません」
ものが少ないほど、管理やお手入れの手間も省けます。加藤さんの考え方、皆さんの整理収納に生かしてみてくださいね。