収納は出し入れしやすく、中身を見渡しやすいことが基本。では、細かなものの置き場所はどうやって決めるのが正解?
「食器類はキッチンに、衛生用品はまとめて洗面所に、などモノ別に収納しますね。でも使う人の動作や動線を意識したり、グルーピングすることでもっと便利になりますよ」と話すのは、整理収納アドバイザー加藤ちえさん。詳しくお話を伺いました。
狭小住宅の収納をラクにするコツ。晩酌セットはテレビ台、綿棒はリビングに
加藤さんのお宅では、ご主人の晩酌セットをキッチンではなくリビングのテレビ台に収納しています。
「テレビ台の上には焼酎サーバーを、引き出しの中には酒器を入れているんです。器を選ぶのは夫。ダイニングテーブルの夫の席から考えると、食器棚よりテレビ台のほうが近くて便利!」
加藤さんは3階建て狭小住宅に住んでいるので、2階のキッチン収納もスペースが限られています。「キッチンに酒器を置くと、私がキッチンで作業しているときは狭くなって取り出しづらいはず。これなら夫は最短距離でお酒の準備ができ、キッチンにもゆとりができます」
●綿棒は洗面台収納ではなく、使う場所=リビングに
従来のモノ別にとらわれない収納は、家のあちこちに。綿棒も、加藤さん宅ではリビングのテレビ台に置いています。
「通常は洗面台に置くものかもしれませんが、わが家ではソファでくつろぎながら綿棒で耳掃除することが大半です。使う場所の近くに置いておけば、動作は最小限。また、模様替えしたり引っ越したりしても“綿棒はテレビ台”と決めておけば、家族から場所を聞かれることもありません。転勤族の人にもおすすめのテクニックです」
●ハンドクリームは玄関が便利
ちなみにハンドクリームは玄関収納。カギと一緒にバスケットに入れているそう。
「日中バタバタと家の中で動き回っていると、ハンドクリームを塗る暇がありません。玄関に置いておけば出かける前に気づいて塗ることができるんです」
どこに収納すれば一番スムーズで便利なのか? 見た目にこだわる収納も大事ですが、ものや使う人によって使いやすさは大きく変わるもの。自分の行動パターンや動線を一度しっかり振り返ってみるのがいいかもしれません。みなさんもぜひお試しください。