絶対に失敗したくないキッチンのリフォーム。経験者の体験を参考にしてみませんか?家事研究家でライフオーガナイザーの香村薫さんは、新築の分譲マンションを購入し17年目。5年前から現在までに2回のキッチンリフォームを行いました。実施後に使ってみて、いろいろと気付かされたことも多いと語ります。そんな香村さんが、リフォームで「やってよかったこと&反省したこと」を紹介。

リフォームで古いキッチンを外した様子
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目次:

収納より空間を重視してよかった!モノの数を数えておいてよかった!食洗機の確認が甘かったことが反省点

収納より空間を重視してよかった!

吊り収納のあるリフォーム前のキッチン

1回目のキッチンリフォームのきっかけ。それは、キッチンで使うモノを厳選したために、吊り戸棚の中が空っぽになったことでした。どうせ空っぽの収納スペースなら、いっそ取っ払ってしまおう!ということで、最初のリフォームは吊り戸棚を取るリフォームを行いました。

吊り収納を取ったリフォーム後のキッチン

これが大正解!取ってみたらキッチンに光が入り、リビング続きの空間がとても大きく感じられるようになりました。閉鎖的だった以前のキッチンでは私がメインで料理を作っていたのですが、リフォーム後は家族みんながキッチンに入る機会が増え、料理も手伝ってくれるという、うれしい効果も。

キッチンがオープンになったことで、料理をしながらキッチンカウンター越しに家族と話したり、リビングで子どもが遊んでいる様子を見ることができるようになったのは良かったです。

実は、「収納なんてたくさんあったほうがいいに決まっている!」とこのまま吊り戸棚収納を確保しておくことも考えました。
でも、実際には空間をつくった方のメリットが勝ちましたね。収納スペースは少なくなりましたが、モノの数を厳選しているので、今のところ特に困るようなことはありません。

モノの数を数えておいてよかった!

リフォーム準備で入れるものを書き出す

2回目のリフォームでは、コンロと換気扇を取っ払い、キッチンを造作工事でつくりました。これはオリジナルのキッチンですから、収納スペースのサイズをそれぞれ自分で決める必要がありました。
そこで、今持っている食器や調理家電の数を数えて、全てのモノの配置を事前に決めておくことに。

スッキリ収まった食器類

おかげで収納スペースに手持ちのモノがピッタリと入り、無駄なく、取り出しやすく、しまいやすくなりました。

収納スペースに収める調理器具

私は片づけのサポートをする仕事をしています。お宅に伺うと、「収納棚が一般的なサイズなので、持っているモノが入らなくて困っている」という声をよく耳にします。
リフォームをする場合には、「どこに何をいくつ置くのか?」を明確にしてから収納の大きさを決める、ということをじっくりと考えておきたいですね。

食洗機の確認が甘かったことが反省点

最後は反省ポイントです。リフォームは決めなければならないことがたくさん。理想を追い求めすぎるとコストが合わなくなるので、どうしても譲れない点と妥協点を考えながら計画していく必要があります。

私も2回目のリフォームの際、考えることに疲れてしまい「いちばん安いモノで大丈夫です!」と妥協してしまったことがありました。

それは食洗機選びです。
工事後に、設置された食洗機の中を開けてびっくり!食器を入れる向きが、わたしの理想と90度違っていたのです。

入れ方の向きが逆の食洗器

キッチン設備の位置を決める際には、「シンクの場所・食洗器の場所・食器を収納する収納棚」の関係を想定して、自分が使うときの動作に合うように食器が出し入れできるとスムーズですよね。
しかし新しく設置された食洗機では、右手から左手へと食器を持ち替えないと入らないのです。
また、食洗機から収納棚にしまうときも食器を左手から右手に持ち替えてから収納することになり、毎回ほんの少しですが手間がかかってしまいます。
今度リフォームする機会があったら、こういった点もしっかりと確認して、後悔しないリフォームにしようと深く反省した次第です。

私の2回のキッチンリフォーム体験をお伝えしました。これから新築やキッチンリフォームを検討される方の参考になりましたら幸いです。