賃貸住宅だと、なかなか好きなインテリアや機能的な収納を実現できない、と思いこんでいませんか。実はこのお宅、都内にあるUR賃貸住宅の一室。ライフスタイルデザイナー・内山ミエさんのご自宅です。床と天井を突っ張るDIYした支柱や突っ張り棒、スチールラックなどをおしゃれに活用。賃貸住宅にありがちな原状回復の問題をクリアしました。そのコツを紹介していきます。
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2×4(ツーバイフォー)材や有孔ボードで壁面を収納にリビング&ワークスペースはスチールラックで収納を確保モノが多いキッチンはデッドスペースを活用サニタリーの壁面にも収納をDIY内山さん宅の間取り図2×4(ツーバイフォー)材や有孔ボードで壁面を収納に
『「めんどくさい」がなくなる部屋づくり』『片付けから卒業するざっくり1分収納』などの著書もある内山さんのお宅。玄関に足を踏み入れると、まず目に入るのは廊下の大きな有孔ボードです。夫婦共通の趣味である自転車関連のアイテムを壁いっぱいに収納しています。
ほかにもデザイン性の高い突っ張り棒「ドローアライン」や棚の高さを変えられるダボレールなどを用いて収納をつくり、賃貸住宅でも可能なアレンジを施し、壁面やデッドスペースを有効活用しています。
ミノウラのバイクタワーを設置して、1台はハンギング収納をしています。
リビング&ワークスペースはスチールラックで収納を確保
リビングダイニングの窓際にはスチールラック「エレクター」を設置し、その横にデンマーク製のヴィンテージチェストが並びます。「このチェストは長年探してようやくピンときた家具。空間のアクセントとしても気に入っています」と内山さん。
チェストの右奥は寝室の入り口で、寝室も同じくスチールラックで足りない収納をカバーしています。
LDKに隣接したワークスペースは引き戸なので、全開すればひとつながりの空間に。ワンルーム感覚で使え、仕事も家事も同時進行しやすい動線です。
ワークスペースのデスクはDIYでつくったもの。スチールラックに加え、イタリアのモダンな収納家具「ボビーワゴン」などを置いて、自宅の一室を機能的なワークスペースに仕上げています。窓横の壁にはプチ飾り棚も取り付けました。
モノが多いキッチンはデッドスペースを活用
アイテム数の多いキッチンまわりはスチールラックをメイン収納にしつつ、デッドスペースに収納をDIYで設置してスペースを有効活用しています。LDK側のカウンター下にはアジャスターやダボレールを用いて、可動棚をDIYしました。
キッチンの壁には2×4とアジャスターで支柱をつくり、有孔ボードを設置。フライパンなどを掛けて収納しています。「スペースを空けておくのはもったいないし、かといってピッタリはまる家具はそうそう見つからないので、自分でつくりました」と内山さん。
また、コンロ脇には高さのあるスチールラックを置いて、調味料などを縦置き収納しています。
サニタリーの壁面にも収納をDIY
コンパクトな洗面室は、壁に棚を設けることで収納スペースを確保。洗面台の脇の壁に有孔ボードやオープン棚を設置して、タオルを掛けたりボトル類を置いたりしています。
トイレの壁面には無印良品のオープン棚を設置し、ペーパーホルダーを取り付けました。「殺風景にならないよう、ポスターやちょっとした飾りで温かみを加えました」。
もともとある棚の位置が高すぎて手が届かないため、ドローアラインの突っ張り棒を渡してペーパーストックに。取り出しやすく、ストック量もひと目でわかって便利。
ほかにも、ソファテーブルの脚を付け替えてダイニングテーブルにしたり、タイルカーペットを敷いて雰囲気を一新したりと、様々なアイデアで賃貸住宅を自分好みにアレンジし、快適な空間づくりを日々実践中の内山さんでした。
内山さん宅の間取り図
※情報は「リライフプラスvol.33」取材時のものです
撮影/山田耕司