自転車を塗装して、お気に入りの色にしませんか?DIYに関する著書もある一級建築士の夏目あや子さんは、「お下がりでもらった自転車を、自分の好きな感じの色にしたい」と小学校高学年の娘たちからリクエストされたそう。子どもと一緒に楽しみながら、2日間のDIYで仕上げました。そのときの様子とコツや注意点について、語ってもらいます。

目次:

まずは汚れやサビを落とすことからスタート分解作業は写真や動画で撮影しながら塗装はしっかり2度塗りをかごは塗りにくいのでスプレーで塗るのがおすすめ塗装が乾いたら、パーツを元に戻して完成

まずは汚れやサビを落とすことからスタート

自転車の汚れやサビを落とす
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まずは汚れやサビを落とすことからスタート。全体的に水でざっと洗ったら、拭きながら泥汚れなどを落としていきます。その後、塗装の邪魔になるシールなどをはがしていきます。100均のシールはがしスプレーなどがあるとよりスムーズです。

防犯登録のシールはもちろん大切に保管してください。

KUREのサビ落としクリーナーとセリアのハードクリーナー

続いてサビを落としていきます。すべてのサビを落とすことは難しいですが、ある程度まではきれいにすることができます。KUREのサビ落としクリーナーと、セリアのハードクリーナーを使って、落とせるだけ落としました。

分解作業は写真や動画で撮影しながら

分解した自転車

続いては分解です。なかなか自転車を分解する機会はないと思いますが、結論から言うと、外せばそのぶん塗装は楽になります。後輪はチェーンを外す必要があるので前輪だけでも外すと塗装しやすくなります。

パーツを外したらマスキングテープに場所を書いておいたり、その都度写真や動画などで撮影しておくことをおすすめします。

ナットなどの金具をはずすレンチ

分解にはナットなどの金具をはずす工具・レンチもしくはスパナが必要です。自転車には15㎜のものが便利です。もしこれから調達するのであれば、自転車用の薄いタイプのものは、ペダルも外せるのでおすすめです。

塗装はしっかり2度塗りを

下地材と塗料

ある程度分解出来たら、いよいよ塗装です。今回は家にあった以下のものを使用しました。下地材は「ミッチャクロン」を使いました。

  • 鉄にも塗れる多用途のペンキ(つや消し仕上げ)
  • 耐久力の高いスーパーコート水性塗料(つやあり)
下地材のミッチャクロンを塗る

塗装をする場所にはすべてミッチャクロンを塗ります。乾くと塗料が乗りやすい、ペタペタしたさわり心地になります。ミッチャクロンは30分くらいで乾きますので、乾いたら本塗りに入ります。

セリアのナイロンの平はけ

刷毛は、細かい部分を塗ることが多いので、あまり大きくないものと絵筆くらいの細いものがあると便利です。子どもたちにはセリアのナイロンの平はけが使いやすかったようです。

しっかり2度塗りする

塗料は、つやなし仕上げの方が刷毛跡が残りにくく上品に仕上がります。ただ、汚れが少し残りやすいという点も。

つやあり仕上げはつるっと仕上がるため、多少の汚れはとても落ちやすいですが、塗るときに少しテクニックが必要です。

どちらも一長一短ですが好みで選んでみてください。いずれも2度塗りした方がしっかりとした塗膜ができます。

かごは塗りにくいのでスプレーで塗るのがおすすめ

長女の自転車はかご、サドル、グリップを交換

長女の自転車はかご、サドル、グリップを交換しました。次女の自転車はかごのみ交換。それほど高価ではないので、今回は塗装ではなく新品と交換することにしました。

かごはメッシュ状になっていて塗装しにくいので、もし塗装する場合は、ミッチャクロンで下地を作ったあとにスプレーなどで塗るのがおすすめです。

塗装が乾いたら、パーツを元に戻して完成

塗装後の次女の自転車

塗装が乾いたら、分解した逆の順番でパーツを元に戻して、位置を調整したら完成です!

塗装前の次女の自転車

こちらは塗装前の状態です。

塗装後の長女の自転車

長女の自転車は24インチ。ブラウンをベースに、レトロ調のグリーンをポイントにしました。サドルとかごはブラックを、グリップはベージュを選びました。

塗装前の長女の自転車

こちらは塗装前の状態です。かなりイメージが変わりました。

塗装してから2か月ほどが経ちましたが、多少雨に濡れても塗装の方は問題なく保てています。一部だけの塗装でもかなり印象が変わると思いますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

※分解、組み立てに自信がない場合は可能な範囲でトライしてみてください
※防犯登録のシールや車体番号、反射板には塗装しないでください
※自転車の取り扱いについては、説明書に従ってください