自らの収納ノウハウを詰め込んだ「収納御殿」の実現を目指し、リノベーション専門誌『リライフプラス』の連載「収納王子コジマジックの家づくり武者修行!」でも修業を続けてきた収納王子コジマジックさん。2019年7月末、ついに東京・目黒区内の閑静なエリアで理想の土地を入手。予算は土地+3階建てで約1億円。100件以上の土地を見学して「初めてピンときた!」という物件を手に入れ、建築会社も決定。プランと並行し、設備機器や建材をあれこれ検討!この日足を運んだのは、東京・両国にある照明メーカー・大光電機のショールーム。素敵な新居をさらに素敵に照らす明かりが見つかるでしょうか?

照明を指差す男性
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目次:

ずっとあこがれていた間接照明家の主役・LDKの照明を決めるペンダントライトは新居に似合うコレ!毎日の料理が楽しくなる照明を衣類の微妙な色の違いもハッキリ寝室の照明はコントローラーがお役立ちうっとり癒される外構の照明人感センサー付き照明に興味津々

ずっとあこがれていた間接照明

「照明に関してはまったく知識がなく、プロにアドバイスをいただいて決めていきたいです」とコジマジックさん夫妻。

「主役は空間、照明は目立たない形で。空間それぞれの特徴を生かしたライティングを提案させていただければと」と大光電機の照明士・古川愛子さん。

「あこがれは間接照明。せっかく注文住宅を建てるのだから、照明と建物をなるべく一体化させてスッキリさせたいです」(コジマジックさん)。

間接照明は、光源が直接見えず、光を天井や壁に当て、その反射光で空間を照らすライティング。空間がスッキリするだけでなく、おしゃれな演出効果も期待できる照明です。

4人で打ち合わせ

東京・両国のショールームにて。右側手前から、大光電機の照明士・藤田美知子さん、古川愛子さん、奥さま、コジマジックさん。

家の主役・LDKの照明を決める

まずは住まいの主役・LDKの照明を考えるところから。「間接照明を主照明にすることで、少ない照明でも明るく影もなく、照らすことができます」と古川さん。

下は、間接照明の様々な手法が展示されているコーナーです。

間接照明の展示

今回、LDKに提案する間接照明器具は、長さ600、900、1500㎜の「まくちゃん」。これは幕板(照明器具が直接見えないよう隠すための造作)が不要で、施工が簡単なシリーズです。

「『よくばり』という製品は、色温度を3つに切り替えられ、シチュエーションに応じた使い分けが可能。いろいろな演出ができるのでLDKに最適です」(藤田さん)。

「暮らしをより豊かに演出できますね」とコジマジックさん。こうして「よくばり」をキッチンとダイニングに採用することに。

またリビングの吹き抜け個所にも間接照明を。

「吹き抜け空間がそれほど大きくないので、コンパクトな間接照明をご提案。光の方向を上下と上・下とに切り替えられるタイプで、吹き抜けの場合は上を照らすと、より縦の広がりが感じられて開放感を味わえます」(古川さん)。

「早く設置したところを見たい!」と、わくわくするご夫妻です。

※今回採用する照明器具は、すべてLED照明です。

ペンダントライトは新居に似合うコレ!

ダイニングテーブルの頭上には、ペンダントライトを吊るす予定。打ち合わせテーブルの上には、個性豊かなペンダントライトがズラリ!

沢山のペンダントライト

コジマジックさんと奥さまがあれこれ迷って最終的に選んだのはこのモデル。テーブルの上に3つ下げるそうです。それにしても小さい!

ペンダントライトを持つ男性

「パッと見、こんなに小さくて大丈夫?って思いましたが、すごく明るい。部屋の中がスッキリ見えそうだし、掃除もしやすそうでうれしいです」とコジマジックさん。

「この照明は『ときめき』というシリーズで、自然光の再現を追求。食材を鮮やかに引き立てたり、自然の美を引き出すのに効果的です。テーブルの料理もよりおいしそうに見えると思います」(藤田さん)。

色はマットな黒で、アルミダイカストの硬質な質感もコジマジックさん好み。

「吊り下げるダクトレールは1ⅿ、2ⅿ、3ⅿの長さがあり、連結もOKです」(同)。

「かなり大きなテーブルにも対応できますね」とコジマジックさん。照明がインテリアの可能性も広げてくれそうです。

毎日の料理が楽しくなる照明を

食卓を再現したコーナーで「ときめき」を使わない・使うを、比べることができました。上が普通の白熱灯、下が「ときめき」です。やはり下のほうが明るく見えますね。

料理セットやや暗い

普通の白熱灯を使用した場合

料理セットやや明るい

「ときめき」を使用した場合。あたたかみが感じられます

ダイニングの奥にリアルなキッチンも。天井に仕込んだ間接照明が空間をほわっと照らします。

DK風景

テーブルの手前に座っているのは息子さんと娘さんです!「パパ、はいアーンして」。「アーンって……、これ食品サンプルやん!」。

テーブルに3人、キッチンに妻

キッチンでは背面の吊り棚下に間接照明が設置されていて、新居でも同じように設置を検討。「吊り棚の扉は、縦の寸法を少し長めにすると間接照明が目立たなくていいみたい」とコジマジックさん。

「壁にタイルを貼るなら、光が映り込まないよう、マットなタイプがベターです」(古川さん)。

キッチンと絡めていろいろと検討が必要なことも分かったご夫妻。吊り棚の上部には空間に沿って「よくばり」を長く設置する計画です。

「妻は料理好きなので日々の料理をより楽しくできるよう、舞台となるような空間をつくってあげたいですと、ここは”やさしいパパアピール”をしたい(笑)。間接照明をうまく活かせたらいいですね」とコジマジックさん。

棚の下を指差す男性

衣類の微妙な色の違いもハッキリ

こちらは「ときめき」(右)と一般的な白熱灯(左)で、色の違いを比較するコーナー。

「左は黄色っぽいけど、右は血色がよく健康的な色に見えますね」(コジマジックさん)。「お化粧するコーナーにもいいかも」(奥さま)。

両腕を伸ばして比べる様子

「『ときめき』だと自然光に近いため、肌の色のほか、黒と紺色、白とオフホワイトなど微妙な色の違いが分かりやすいのも特徴。ですからクローゼットに採用するのもオススメしています」(藤田さん)。

「なるほど!」と納得するご夫妻。

「色の違いもよく分かるとコーディネートもしやすく、衣類選びもより楽しくなりそう」(奥さま)。こうして1階にあるファミリークロゼットにも、「ときめき」のダウンライトをつける計画に。

寝室の照明はコントローラーがお役立ち

キッチンの次は、寝室コーナーに移動。ここでは間接照明をメインにし、寝室らしく、くつろいで休める工夫が施されています。

折り上げ天井に間接照明を仕込み、下のほうは明かりをトーンダウン。折り上げ天井の陰影が、空間に高級感を与えています。

「ホテルライクなインテリアであこがれます」(奥さま)。新居で検討しているのは、天井の一面を少し下げ、そこに間接照明を仕込むプラン。

寝室でベッドに腰掛ける夫妻

実際にベッドに横になってみるコジマジックさん。天井の間接照明は、調光用のシーンコントローラーで1%から100%まで明るさが調整でき、明るさを落とすとだんだん温かみのある空間に変化するそうです。

「おお、真上のダウンライトはまぶしくないんですね」(同)。

「グレアレスダウンライトで、まぶしくないから寝室に最適。もちろんこれも調光OKです」(古川さん)。

「今の家の寝室は、至って普通のシーリングライト。リモコンもない。家族4人で寝ていて、寝る前に壁のスイッチをパチッと消すわけですが、誰が消すかで争いになる(笑)。だからリモコンは必須です」(同)。

シーンコントローラーにはリモコンも付属。手元で照明のシーンを切り替えられ、頭上を暗くできるので、争いも無事解決しそう!

やわらかな明かりが壁のテクスチャーを浮き出させる、おしゃれなインテリア効果も印象的でした。

ベッドに寝て指差す男性

館内には、グレアレスタイプと通常の明かりの違いがよく分かるコーナーも。

照明の比較展示

うっとり癒される外構の照明

こちらは外構の照明コーナー。植栽をライトアップすることで、室内からも幻想的な風景が楽しめます。

「外構のライトアップ、あこがれますね。ぼくは一人暮らしが長く、家に帰るといつも真っ暗で寂しい思いをしました。だから光が外構をほわーっと照らしていると、家庭らしい温かな感じがしていいなと」(コジマジックさん)。

新居に庭はないのですが、オープン形式のインナーガレージ天井に、3つのダウンライトを設置する予定。

また1階南側テラスの壁際に間接照明をつける計画となりました。

室内から夜の庭を眺める

なお、写真のライトアップは、シンボルツリーの上から下方向に照明をあてているのが特徴。

「一般的に下から上に照らす手法が多いのですが、それだとシンボルツリーが落葉樹の場合、冬などはオバケのような印象になってしまう。だから上から下に。月明かりのようなイメージですね」と古川さん。

人感センサー付き照明に興味津々

さて、コジマジックさんがもうひとつ興味を持っているのが、人感センサー付きの照明。人が近づくと自動的に点灯し、人が離れたり一定時間が過ぎると自動的に消灯する照明です。

「同じタイミングで家を建てている友人がいて、よく情報交換をするのですが、人感センサー付き照明を多く採用したんですって。ぼくの家も色々つけたいんだけど、どうなんだろう」(コジマジックさん)。

「あり過ぎても……。人感センサー付き照明は効果的な使用がオススメ。夜間トイレに行く廊下や、収納部につけると快適です」(藤田さん)。

「収納部は、モノを持ったままスイッチを入れる必要がなく便利そう! パントリーと寝室のクロゼット、あとシューズインクロゼットに採用するといいかも」とコジマジックさん。

打ち合わせ風景

図面を見ながら設置場所を真剣に打ち合わせ中

アドバイスを受け、1階は、玄関ポーチ、トイレ、シューズインクローゼットの照明にセンサー付きを採用。また、通路となる玄関土間・トイレ・階段下の照明はセンサーを連動させて、暗がりの行き来を快適に。

2階はパントリー、3階はトイレと寝室のクローゼットにセンサー付きを採用。3階の廊下は2か所センサーを連動させることに。「夜中に帰宅した際や、就寝中のトイレなど、便利で安心。収納もさらに使い勝手がアップしそう」(同)。

南北の外構にもセンサー付き照明を設置し、セキュリティに配慮。

「今日はプロの力を借りてほぼほぼ照明プランを絞り込め、とても有意義でした。照明が決まってくると、内装や家具の選定もますます楽しみに!」とうれしそうなご夫妻です。

照明ショールーム風景
■DAIKO(大光電機)ライティングコア東京 東京都墨田区両国4-31-17 tel:03・5600・7780 営業時間10:00~18:00 休館日:土・日曜、祝日、振替休日、年末年始・夏期休暇

収納王子コジマジック

【一般社団法人日本収納検定協会 代表理事 小島弘章】 片づけ・収納・住まいに関する確かな知識と実績を持つプロフェッショナルでありながら、松竹芸能で25 年の芸歴を積んだ、主婦層に圧倒的な支持を受ける男性ライフスタイル系タレントのパイオニア的存在。収納に“ 笑い”を取り入れたセミナーが話題となり、年間講演依頼数は200本以上、著書・監修本は累計40万部を超える。“収育”を理念として掲げた日本収納検定協会を設立し、お片づけを楽しむ検定「収納検定」をスタートさせる。そのほか収納グッズ開発やマンションの収納監修など、日本や中国を中心に幅広く活躍中。

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松井進=撮影  田中敦子=取材・文