以前住んでいた賃貸マンションの遮音性が低く、周囲の音が気になっていたというKさん夫妻。収納しきれない荷物のためにトランクルームを借りていたことなどもあり、「買ったほうが安くなるかも」と中古マンション購入を検討し始めたそう。住み慣れた地区と同じエリアで物件を探し、杉並区で築16年、74.22㎡のマンションを購入。リノベの依頼先は夫の知人の紹介で、プロデュースと施工はたすかけに、設計は「希望をざっくり言っても伝わる、感覚が合う！」と感じたというシミズアトリエに依頼し、1400万円(税・設計費込)で理想の住まいを手に入れました。
白と黒がテーマ。ホテルライクなLDK
テラスからの自然光と、白いタイルの効果で明るい光に包まれるK邸のLDK。リノベーションにあたって、「あまりこだわりはなく、妻が満足すればいいと思っていました」(夫)といいますが、ホテルのような非日常的な空間をイメージしていたそう。
メインの床材にタイルを使用し、床暖房を設置しました。
妻のリノベーションの希望は、床材の他、友達が大勢来てもくつろげる広いLDKやオープンなキッチン、白と黒をテーマカラーにすることなどを希望。
キッチン背面にはパントリーを設け、冷蔵庫や食器棚、調理家電などを収納しています。料理中以外はパントリーの引き戸を閉じているのでLDKがスッキリとした印象に。
オーダーメイドのキッチンの天板には、妻がひと目ぼれしたというセラミックを使用。高級感があるだけでなく、耐久性・耐熱性にも優れています。
キッチンの左側にはワインセラー付きのバーカウンターを設置。海外のインスタグラムを見て参考にしたというだけあって、とってもスタイリッシュです！
日常を隠す収納で「非日常」を実現！
まるでリゾートホテルのようなK邸のLDKにはマネしたくなる「隠す収納」がたくさんあります。
まずは、ダイニング角の出っ張り。こちらは柱のように見えますが、実は梁までの収納になっています。存在感を感じさせない収納のおかげでスッキリした印象に。絵画などもよく映えます。
こちらの収納には日用雑貨から掃除機、アイロン台までがぴったりと収まっています。物干しハンガーも、収納パイプに掛けることでスッキリした印象に。
さらにリビングにも隠し収納を発見！テレビ左脇の柱のように見える白い部分は、アクセントウォールの額縁のようですが、こちらは本棚になっています。
本棚の右半分は奥行きが深く、本を前後2列で収納。左半分の奥はパイプスペースですが、奥行きは本やCDが1列に並ぶサイズになっているので使い勝手抜群です！
マネしたい！ワザありリノベ
隠す収納で機能性抜群のK邸ですが、玄関から寝室、洗面室にもワザありポイントを続々発見！
寝室と、予備室という位置づけの個室にはベッド替わりの小上がりを作り、その下を収納にしています。寝室はマットレスを置き2人でゆったりと寝られる広い小上がりに。個室の小上がりベッドは1人用で、畳を敷いています。
天井まで高さがあり、たっぷりの容量のシューズクローゼットは既存の内部と扉をメンテナンスし、そのままリユース。
洗面室は、ゴールドの水栓や人造大理石のカウンターで、なんともゴージャスな洗面台を造作。カウンター下にはランドリーボックスが収まるように設計されています。
さらにトイレの壁紙にはゴッホの「花咲くアーモンドの木の枝」をモチーフにしたものをセレクト。全体的に白と黒で統一されたクールな印象の住まいに、トイレだけ明るいイエローを差し込んでいるのも、ワザありポイントの一つです。
テーマカラーを設定することで、非日常を実現しているK邸。「全部に満足しています。ストレスを感じないんですよ」とリノベーションに大満足の様子。
多いときは友達が15人も集まるというK邸。ゲストも非日常空間でのリフレッシュを楽しみにしているそうです。
プロデュース・施工／たすかけ
設計／シミズアトリエ
撮影 水谷綾子
※情報は「リライフプラスvol.32」取材時のものです。
