長男の保育園に通えるエリアに限定して家探しをしていた宇都宮さん夫妻。訪れたリノベーション会社のなかから、いちばん中古×リノベのプロフェッショナルだと感じたというEcoDecoに依頼し、紹介してもらった物件に一目惚れ。物件価格は2700万円と予算を上回っていましたが、リノベーション費用の調整をすることで購入を決意。工事費780万円(設計料込)をかけて、ステージのようなアイランドキッチンのある2LDKのラフな空間をつくり上げました。

ヴィンテージ加工のフローリング
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躯体現しの天井×ヴィンテージ加工のフローリングでラフに鮮やかな塗装が映えるアイランドキッチンまるで古着屋さんのような玄関ホール

躯体現しの天井×ヴィンテージ加工のフローリングでラフに

なかなかイメージをうまく伝えられなかった夫妻にデザイナーの岡野真弥さんが見せたのは、「ラフ」というキーワードとポートランドのリノベーションホテル「エースホテル」の画像。

まさに考えていた雰囲気とピッタリだったというそのイメージをベースに、リノベーションをスタート。

夫妻の希望は、壁を極力なくして、柔軟に変更ができる間取りでした。

もともと3LDKだった間取りを2LDKに変更し、玄関ホールとLDKの広さを確保。

そしてLDKは独立型キッチンから念願のアイランド型へ変更しました。

ステンレスキッチン

夫妻の希望通り、LDKは壁がほとんどない空間。

リビングダイニングはヴィンテージ加工をした個性的なフローリング、廊下はモルタル、そしてキッチンはタイル貼りと、床材の変化でゆるくゾーニングをしました。

LDKはレール式照明

開放的なLDKでは、ダイニングテーブルの位置を変えるなど、時々レイアウトを変更して楽しんでいるのだそう。

照明はすべて可変性のあるレール式に。

リビングの壁は気に入った写真を参考に、自分たちでクリーム色と青のツートーンカラーに塗装しました。

キッチン、洗面、玄関ホールの壁もDIYで塗装しています。

鮮やかな塗装が映えるアイランドキッチン

ラフなステンレスキッチン

一緒にキッチンに立つことも多いという夫妻。

通路は大人ふたりがすれ違えるゆったりとした幅を確保しました。

キッチン背面の棚は既存のもので、収納力が高いためキッチン回りはスッキリ。

また、「湿っぽくなって結局”開かずの間”になるから」と、キッチンの下はあえてオープンに。

ゴミ箱や米を入れているビンなどを置いています。

手元が見えないように30㎝と高めに立ち上げた壁のおかげで、「囲まれている感」があって落ち着くのだそう。

玄関ホールから見たキッチンは光であふれています。

リビングとは段差を付けているので、キッチンはまるでステージのよう。

子どもが座れるこの「40センチの空間」がポイントです。

まるで古着屋さんのような玄関ホール

倉庫のような玄関ホール

もともとあった個室の面積を削った分、玄関ホールを拡張して広々とした空間に。

奥の棚はネットで見つけた青森の「リンゴ箱」をつなげてつくりました。

各部屋に収納がないため、パイプハンガーも入れてたくさんの衣服を収納できるようになっています。

また、玄関ドアの横にも「リンゴ箱」でつくった下駄箱を設置。

風通しを考えて、寝室、客室ともに壁側に窓を設けました。壁は引っ越し後に塗り直しました。

スッキリしたオープンな洗面台

玄関ホールからアクセスする寝室のドアノブは、厚木のGALLUP(ギャラップ)、ドアは目黒通りにある中古家具店ソネチカで購入しました。ソファやラグなどの家具もほとんどソネチカのものです。
また、水まわりは三方を構造壁に囲まれていたため移動できませんでしたが、洗面所をオープンにしたことですっきり広々とした空間に。隣にトイレ、背面には浴室があります。

自分達で壁を塗装したり、「リンゴ箱」で収納を作ったりと、コストダウンのための作業も積極的だったものづくり好きな夫妻。「手を加える余地を残したラフな空間に、これからも楽しみながら手を加えて暮らしていきたい」と話してくれました。

コーディネート・設計 EcoDeco
撮影 遠藤宏
※情報は「リライフプラスvol.16」取材時のものです