暮らしの中で「こういうのが欲しい」と思っても、それにかなうモノがなかなか見つからなかったりしますよね。先日母から、「市販品で好みにあうものが見つからない」ということで、100均セリアの木材で簡単に作れる調味料ラックを作ってみました。
実家のキッチン事情と母からのリクエスト
今から15年前に、キッチンを食洗機付きにして使っていたのですが、母が加齢と骨粗しょう症で、身長が縮んだことから料理がしにくくなりました。
そこで、私と父とで踏み台を作り、高さを調整。
踏み台で高さをあげたことで、母はようやく料理をしやすくなりました。
しかし、キッチンに備え付けの調味料入れを使う際、背中を丸めて取り出すため、胸を圧迫してしまうことに。
調味料を取り出すのが、その度に辛くなっていました。
母は、頻繁に使う小さな調味料の取り出しを楽にするために、市販の調味料ラックを探しましたが、気に入ったものが見つからなかったと嘆いていました。
「それならDIYしてみよう」と、手軽に100均で売られている材料を使ってDIYしてみようとなったのです。
ネジ以外は100均で購入
100均ショップで、木材はセリア、水性ニスはダイソーで色付きのものを購入。
木材を取り付け用のネジはホームセンターで購入しました。
セリアで購入した木材は、
(1)檜角材45×3.5×1センチ 2本
(2)木製トレイロング3個
を用意。
母がラックを置きたい場所と調味料の取りやすさ、そして身長から角材の長さを30センチとしました。
さらに、取り出しやすいように、角材の端を斜めにカットして、段差をつけることにしました。
木工道具で角度を正確に計るものは色々ありますが、セリアで「ノコギリガイド」という便利な道具を見つけ購入。
通常、分度器で角度を計って鉛筆で線を引きますが、こちらのガイドは15度間隔に角度を調整することができ、引く目安を決めてノコギリで切れるという道具。
ノコギリにあたる面は磁石がついているので、しっかりとノコギリが木材にあたり、綺麗に切ることができます。
一度、木材とトレイの配置を仮置きして、どのぐらいの角度になるかを確認。
調味料が取り出しやすい角度は45度が一番いいとわかりました。まず2枚の角材の端をガイドを添えて45度にカットします。
カットのみ父が担当。
そして、全体の長さを30センチになるようにカットします。ここでカット面にバリがでるので、紙やすりで断面を軽く整えるといいでしょう。
組み立て開始
角材を全てカットしてから、組み立てを始めます。
ネジで木材を止めます。この時に電動ドライバーを使うとかなり早いです。
今回、ネジはホームセンターで長さ16ミリのものを購入。
100均で売られているネジでもよいのですが、やはりホームセンターで売られているネジの方が勝手がいいです。
ここでは、父が持つプロ仕様のインパクトドライバーを借りています。
初めてDIYをされる方は、最初はコード付きのもので十分に対応できます。
HIME&HINA / PIXTA(ピクスタ)
まず、一番下の段から設置。
木工用ボンドで仮止めをして、少しネジが入りやすいように、ドライバーで小さな穴を開けてから、ネジを刺しドライバーで止めていきます。
ゆっくりでもいいので、垂直にドライバーを押し込むように回してネジを入れると、綺麗に入ります。
sasaki106 / PIXTA(ピクスタ)
1段目が終われば、次は一番上、そして真ん中の位置を決めて、ネジで固定していきます。
ぐらつきなどないか確認し、水性ニスを塗ります。
ただし、木工ボンドで仮止めしているので、1日置いて乾燥させてから、ニスを塗ります。
水性ニスを塗って乾燥させれば完成!
次に水性ニスを塗っていきます。
柱部分のみでもよかったのですが、色調を合わせるためにトレイにも塗りました。
小さなものを塗るならダイソーの「木工工作用水性ニス・ウォールナット」で十分です。
刷毛もダイソーで購入。
1度塗りでは薄かったので、1~2時間乾燥させてから、3回塗りました。
乾燥させて、ベタつきがなければ完成です。
3回塗り完了後のもの
ラックを母の置きたい場所に置いてみました。
実際に母にも見てもらいましたが、大変気に入ってくれて、作りがいがあったというものです。
実際に調味料類を仮置きしてみたところ、段差をつけたことで調味料が届きやすく取り出しやすいと喜んでくれました。
少し暗めな場所なので、換気扇の電気をつけています
後日、我が家用に作る時は、レトロ調にしたいと考え、同じ色のニスを塗ってから、角などを軽く紙やすりをかけて、古びた感じに作る予定です。
取り出しやすさを優先したので、後ろに重心がかかる設計になりましたが、柱部分を垂直にするのもいいでしょう。
気をつけたいのは、あくまでも100均の木材なのでネジを締めている時に、角材にヒビが入ることがあります。力加減には十分注意してくださいね。