ガルバリウム鋼板で仕上げた三角屋根が印象的な松角さん夫妻の住まい。3人の子どもたちと暮らすこの家は、訪れた誰もを驚かせます。玄関扉を開けると、なんとバスケットコートがあるのです!

目次:

天井高6mのバスケットコートを住まいの真ん中に!家族の未来を豊かにしてくれる場所コートを囲む空間にも魅力がいっぱい!

天井高6mのバスケットコートを住まいの真ん中に!

松角さんの家
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住まいの中心にあるバスケットコートは、実際のサイズの4分の1弱。2階まで吹き抜けた空間は天井高6mと開放的です。

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壁には本物のゴールリングが設置されています。「ボンッ、ボンッ」とボールが弾む音を聞いていると、まるで本当に体育館にいるかのよう。夫は、大学バスケ部の監督。

新築を決めたときイメージしたのが、「広いリビングとバスケのリング」でした。

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設計を担当した小泉秀一郎さんは、大胆にも家の中にバスケットコートがあるプランを提案。吹き抜けのコートの左右に部室のように部屋が配され、壁には有孔ボードと、まるで小さな体育館のような家が生まれました。

ラワン合板の壁も体育館らしさを盛り上げます。床の仕上げはカバ桜の無垢材で、白いラインは自分たちで引きました。

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家族の未来を豊かにしてくれる場所

夫は仕事で帰宅が遅めですが、毎朝、必ずこのコートで子どもたちと過ごしています。早起きして長男はバスケ、長女は練習しているダンスを見せてくれます。4歳の次男もパパと遊びたくて、早起きして加わるそう。

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「時間は短くても、子どもとじっくり向き合えるようになりました。成長するにつれ、ますます重要な場になると思います」と夫。

北側のダイニングキッチンとの間はメタル製のフェンスで仕切ることができ、ここを閉めて子どもたちがコートで遊ぶ様子を見ながらママ友とお茶を飲むこともあるのだそう。

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フェンスを開けるとDKとコートが一体に。友人や親戚など人が集まることが多い松角邸では、この広々とした空間が大活躍しています。キッチンやダイニングにいても、子どもと自然にコミュニケーションが取れますね。

コートを囲む空間にも魅力がいっぱい!

ダイニングのテーブルは、間柱とスチールの脚を組み合わせた小泉設計室オリジナルのシステム家具。

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壁側には下部が収納になった奥行き65cmと深いベンチを置き、上部に棚を設置して収納もしっかり確保しています。キッチンはサンワカンパニーと無印良品がコラボした「MUJI+KITCHEN」に。

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背面の収納棚は、無印良品のユニットシェルフを間柱を使ってカスタマイズしたものです。各室の扉のマークも小泉設計室がデザインしました。

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洗面室はシンプルなカウンターに、洗髪もできる大きめの洗面ボウルを設置しています。

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階段の両側に並ぶ扉は体育館にある部室のような雰囲気ですが、扉のひとつを開けるとトイレになっています。

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室内は奥行きが深く、上部の窓から光が降り注いでいます。コートを見下ろすように配された2階の廊下は観覧席のような雰囲気。

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壁面いっぱいに配置した棚は、壁や天井のクロスの色を合わせてぴったりと収めているので造作したかのようですが、意外にもIKEAの棚を活用しています。

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こちらは潔くコンパクトにした2階の個室。窓を上部に配置してプライバシーを守りつつ、光を取り込んでいます。

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階段は壁にボルダリングのホールドを設置していて、どこでも運動ができるようになっています。

松角さんの家
松角さんの家

こちらの外観からは、想像がつかないような遊び場がたくさん設けられている松角さんの家。取材中も、家じゅうが遊び場から、子どもたちの笑い声が響いていました。

設計/小泉秀一郎(小泉設計室
撮影/松井 進
※情報は「住まいの設計2018年10月号」取材時のものです