整理収納アドバイザーの本多奈緒子さんのお宅は、いつでもすっきり。夫や小学生の長男と二男も、自然に片づけに参加しています。その秘密は、家じゅうに置かれた「トレー」。こまごまとしたもの、頻繁に使うもの、散乱しがちなものをひとかたまりにし、トレーに置くというルールに。トレーがものの居場所になったり、避難場所なったりと、ものを置くべき目印になるので、家族も使ったものをもとに戻しやすくなりました。
「本当はなにも出ていないすっきりした空間が好きなのですが、忙しくて収納に時間を取れない今は、この方法が最適なんです」本多さんが実践する、片づけに役立つトレーの活用術を拝見させていただきました。
忙しい自分と家族に合わせた“ゆる収納”で片づかないイライラを解消
ものが散らかっているのに片づける時間がない…。そんなとき、とりあえずトレーにのせてみたところ状況が一変したという本多さん。「『これはここ』と置き場所を示したことで、家族みんなが自然と片づけられるようになりました」。
●テーブルの掃除アイテムは使ったらトレーに戻すだけ
汚れた手をふいたり、食べこぼしを集めたり…。テーブルで使うティッシュや掃除ブラシは、トレーにひとまとめ。使用後にここに戻せば、テーブルは広々し、整った印象をキープできます。
●カウンター回りに散乱しがちなものはトレーで定位置化
キッチンカウンターのすみにリモコンやケータイ、鍵をのせるトレーを設置。定位置を決めるだけで、あちこちに置かなくなり、カウンターがすっきり。「どこいった?」と探すストレスもなし!
●食べっぱなしになっていた食器はトレーを使って一度ですっきり
ランチョンマットを使っていたときは、食器をシンクに戻すのが面倒で、テーブルにしばらく放置されていたそう。
「料理をトレーにのせる“食堂スタイル”にしたら、一度で運べるので、家族が戻してくれるようになりました」。少しの工夫で、手間がぐんと減りました!
●お絵描き道具はテーブルのトレーに戻すだけなら、子どもでも簡単
お絵描きや工作に使う色鉛筆やハサミは、いちいちしまわずテーブルの上にトレーでまとめておきます。「こうしておけば、きちんと整って見え、出しっぱなし感がありません」。
片づけ動線も短くなるので、子どもでも戻すことができて、テーブルがすっきり!
●枕元に2段式トレーを置いて踏まれると困るメガネなどを
寝る間際まで使うケータイやメガネ、リモコンなどは、枕元にバラバラと置きがちでした。「2段式トレーに置くようになってからは、うっかり踏んだり、布団の下を探すことがなくなりました」。
●洗面小物をトレーにのせたらホテル風に。掃除もラクちん
コップやソープディスペンサーをトレーにまとめたら、きちんと感アップ! 「定位置がわかりやすいから、コップのあちこち置きがなくなり、洗面台の水濡れが激減! 掃除するときもまとめて持ち上げられるので、ラクになりました」。
●おしゃれなトレーをこまものの一時置き兼、インテリアに
リビングのサイドテーブルにも、小さなトレーを設置。「取り外したアクセサリーなど、こまもののちょい置きに。迷子予防にも役立っています」。見た目がかわいいものなら、使っていないときでもインテリアになって一石二鳥です。
●トレーを引き出せば、奥のものが出し入れしやすい
奥行きのある棚は、取っ手のついたトレーを敷いて引き出し代わりに。奥のものが取り出しやすく、スペースをフル活用できます。ふりかけやのりなどのご飯セットをまとめれば、使い忘れも防止できます。
●トレーで朝食セットをつくりそのまま食卓へ
朝食に使うジャムやバターはトレーにセットし、冷蔵庫のごちゃつきを解消。「バターナイフやスプーンは洗ったあと、食器棚に戻さず、トレーの上を定位置にするとよいですよ」。ひとつずつ取り出す手間がいらず、時短になりました。
朝食セット横にも大きめのトレーを置き、食べ残しや使いかけを置く場所にしています。目につきやすいので、忘れず処理でき、ムダが出ません。