Iさん夫妻は東京都内で中古マンションを購入後、リノベーションして暮らしています。「雑誌やネットで見た施工例がおしゃれだったので」というnu(エヌ・ユー)リノベーションに依頼しました。また、物件探しから設計・施工まで、ワンストップでサポートしてもらえるところにも魅力を感じたといいます。購入したのは昭和59年築、専有面積66.08平米の物件です。広さや価格が希望通りで環境もよく、住みやすそうでした。リノベーションは1,200万円(税・設計料込み)で行いました。
シンプルでナチュラルな北欧テイストに!
すべての画像を見る(全18枚)北欧インテリアの特徴のひとつは、アクセントカラーを効果的に使うことです。I邸ではDK側の壁にブルーを使用しました。ディスプレイしたコーヒーグッズや北欧の雑貨が、ブルーの壁によく映えますね。
リノベ前のLDと和室
既存の間取りは3LDKで壁が多く、各部屋が薄暗かったそう。リノベではLDに隣接した和室を取り払って空間をひとつにまとめ、LDK一体型に変更しました。
開放的で明るく、ぐんと広くなったLDK。床には、無垢で無塗装、幅広のオークフローリングをチョイスしました。北欧テイストにぴったりのナチュラルな雰囲気です。
ソファーはイデー。ダイニングテーブルと椅子は、アアルトの代表作のひとつです。「買うならこれと、前から決めていました」(妻)。
書斎コーナーのデスクや収納は、スウェーデンの建築家ニルス・ストリングがデザインした収納システム、string shelf(ストリング シェルフ)のパーツを組み合わせたものです。
キッチンのバックカウンターはあとから変更しやすいように、無印良品の収納家具で構成しました。シンプルで北欧テイストにもフィットしています。
「夫婦揃って植物を育てるのが好きなので、植物を飾りやすい空間にしたいとお願いしました」(妻)。インナーテラスをつくることは、nuリノベーションから提案されたそうです。LDKの一角をコンクリートブロックの腰壁とフレームで囲み、塩ビタイルを張りました。
LDKの開放感や明るさは、リビングドアの大型ガラスを通して玄関側にも伝わります。
収納をたっぷり設けながら光と風を通す!
玄関から見たリノベ前の様子
リノベにあたって、いちばん叶えたかったというのが明るさです。「光が入ること、風が抜けることが基本。玄関に入ったときから明るい家がいいな、と思いました」(妻)。
玄関にはもともと窓がありましたが、生かされていなかったのです。
設計デザイナーの田村優樹さんが解決策として提案したのは、玄関土間と収納エリアとキッチンをオープンにつなげるプランでした。まず、玄関側にあった個室のひとつを土間とW.I.Cに変更。玄関窓を生かした土間は明るく、ゆとりのあるエントランス空間になりました。
土間からW.I.Cへはそのまま入れるつくりです。靴を脱いだらW.I.Cでコートを脱ぎ、キッチンやリビングへ直行できます。
W.I.Cは腰壁と内窓をパーティションに使ったセミオープンスタイルに。光を遮らない内窓効果で、住まい全体が明るくなりました。
W.I.Cを抜けるとパントリー、さらにキッチンへと続きます。「動線がスムーズなので家事もしやすく、暮らしやすいです」と妻。ここは玄関窓とLD側の窓からの光と風の通り道でもあるため、ほどよい明るさが確保できました。パントリー内は奥行きの深い造作棚に収納グッズを組み合わせて整理整頓しています。
洗面所はあえて隠さず、オープンなつくりにしました。「オープンにすることでいつもキレイにする習慣がつくし、ものが増えないからいいですね」(妻)。
洗面所の背面にはトイレがあります。シンプルの極みのようなミニマムな個室空間に仕上げました。「住み心地はとてもいいです。明るくて暖かくて」(妻)。好きな植物や家具に囲まれた暮らしを楽しむ夫妻でした。
設計・施工/nu(エヌ・ユー)リノベーション
撮影/山田耕司
※情報は「リライフプラスvol.28」取材時のものです