住まいのメンテナンスって、業者さんにお願いすると時間もお金もかかりますよね。ちょっとした補修ならDIYでしたい!という方も多いのではないでしょうか。東京・恵比寿にオフィスを構える人気リノベーション会社・EcoDeco(エコデコ)さん主催の「職人から学べる塗装壁の直し方」のワークショップに参加してきました。講師は工務店ファインアーツ代表の渡辺力也さん。壁の下地づくりからペイントの仕方まで、塗装壁の補修未経験のトノエルが学んできたことをご紹介します。
材料や道具はホームセンターで購入できる
塗装壁の補修は、職人さん専用の材料や道具がないと難しいと思われる方も多いかもしれませんね。
ところが、材料はすべてホームセンターで購入できるようです。
材料・道具
すべての画像を見る(全24枚)養生テープ、養生シート
室内壁補修用のパテ
小さめの板、ヘラ
紙やすり(180番)
ペンキ(元の壁の色と同じ品番)使い捨てコップ、細めの刷毛、軍手
作業工程は簡単4ステップ
補修する範囲にもよりますが、この壁の傷や汚れの補修は20分ほどできれいになりました。
作業工程をご紹介します。
ステップ1. 床やコンセントを養生する
作業中、パテや塗料が床を汚すことがあるので、養生シートで保護します。
養生テープとシートが一体になったものだと簡単にできます。
コンセントなどは左のようにテープで保護してもいいですが、右のように立体的にテープを貼るとラクです。
ステップ2. パテで下地づくり
この壁の傷を補修します。
室内壁補修用のパテを開封すると、ベトベトとした素材のパテが出てきます。
これを板に出して、ヘラで塗りつけていきます。
- パテをヘラで押し付けてのばし、平らにならすようにしていきます。
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傷が深いモノは一度にたくさん塗ろうとせずに、何回かに分けて穴を埋めるのがコツ。
3〜5ミリ程度の傷は、パテできれいになります。
パテは固まると削るのが大変なので、できるだけ薄く塗るほうがいいそうです。
今回はコンクリート壁の補修でしたが、石膏ボードの壁なら、素材が一緒なので質感が変わらないとのこと。
補修する壁に油分が付着している場合は、あらかじめ中性洗剤か紙やすりで、油分を除去してから作業します。
開封したパテは、空気に触れて乾燥すると固くなって使えなくなりますが、空気に触れないように密閉しておけば長期保管もできるそうです。
パテは水性で臭いもあまりないので、お子さんと一緒に作業するのも楽しいかもしれません。
ワークショップには5歳の男の子も参加していて、お父さん、お母さんと一緒に上手にヘラを扱っていました。
作業後の板やヘラは水洗いで汚れを落とせます。
ステップ3. 紙やすりで下地をならす
パテは薄く塗りつけていれば、1、2分で表面が乾きます。
そこを紙やすりで軽くこすって、補修していない部分と高さが同じになるようにならします。
紙やすりは180番がちょうどよいそうです。触ってみて、元の壁との段差が感じられなければOKです。
ステップ4. 壁の色と同じペンキを塗る
ペンキを少量、使い捨てコップに出します。
刷毛で補修部分にペンキを塗っていきます。
べとっと塗ってのばし、まわりとなじませるのがコツ。
何度も刷毛で往復しても、変な跡は付きませんでした。これは、マニキュアを塗るより簡単!
広い範囲を塗るわけではないので、ペイント用のローラーは不向き。ローラーだと却ってぼかしにくくて、ローラーの線も残ってしまうそう。
刷毛は細めのモノのほうが扱いやすいとのことでした。
これで補修は完了。補修前はこんなに傷があった壁が……、
補修後はこんなふうになりました。
いかがでしたか?
塗装壁の補修は初めての体験でしたが、パテも塗料も予想より早く乾くので、すいすいと作業することができました。
壁の補修は、やり始めると楽しくて、このために塗装壁にしたい!と思ってしまったほど。
次回は、正しい塗料の選び方や、汚れやクラック、壁の角の補修方法をご紹介します。
※取材協力 EcoDeco