様々なジャンルで活躍する方をゲストに迎えて、“すまい”にまつわるお話を伺うこのシリーズ。それぞれのライフスタイルの中で、「家に求めるもの」や「大切にしているもの」を深掘りしていきます。第6回は、テレビの討論番組ではその美貌とは裏腹に、ベテラン論客と堂々と渡り合う国際政治学者の三浦瑠麗さんが登場。
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【すまいの話、しませんか?】これまでの記事を読む初めてひとり暮らしをしてから、ずっと港区に住んでいるんです!
知的でクールな印象の三浦瑠麗さんは、茅ヶ崎生まれの平塚育ち。
大学4年のときに初めてのひとり暮らしをしたのが高輪で、それ以来も六本木、西麻布、そして今はまた六本木と、ずっと港区に住んでいるという。 そんな彼女の住まいへのこだわりとは、どんなものなのだろうか?「場所を選ぶ基準は、犬を飼っているので近くに公園があって、スーパーと商店街があること。
今の家も麻布十番の商店街が近いので、よく行きますよ」
気鋭の美人学者が商店街好きというのも意外だが、彼女が港区に住む理由も少々風変りだ。
「学生結婚をした夫がいつも広尾の図書館を利用していて、静かなのに上の階に昔ながらの食堂があったりで私も気に入り、自然と広尾が好きになりました。
ただ広尾は家賃が高いので、そこから近くて大学に電車一本で行ける白金高輪に住んだんです」
しかも商店街の近くだったので、三浦さんにとっては理想的な物件。
ところが、暮らしてみると、朝から晩まで商店街の音楽が鳴りっぱなしで大変な目に遭ったという。
「それで、仕方なく六本木に引っ越しました(苦笑)。
首都高の近くなのでうるさいぶん、家賃も割安でしたし、近くに緑も多かったんですよ。
高いイメージの港区だけど、ちょっとお得感のあるところに住んできたんですよ(笑)」
リビングで椅子に座っている時間が一番好き!
「リビングのお気に入りの椅子に座っている時間が好き。
高層マンションなのに、ベランダに奥行きがあるので日光が直接入り込んでこないので、見晴らしがいいので開放感がある。
閉所が苦手なので、全開にできない窓とか苦手で、息苦しくなってしまう。私、動物的なところがあるんです」
そんなネイチャー志向が垣間見える三浦さん。
フリッツ・ハンセンのセブンチェア、濃いネイビーの塗装を足にまで施した限定版のもの
三浦さんのお気に入りは、「今のところ全然嫌じゃないのは、リビングのこの椅子かなぁ」というセブンチェアの復刻版。
6年ほど前に購入したが、最近セレクトショップで人気になっているらしい。
さすがお目が高い!と思いきや、「さほど考えずに買ったもので……。だから、あとで気に入らなくなって、たまに家具を一斉処分したりしちゃう(苦笑)」。
ちなみにお気に入りのポイントを聞くと、「脚がセブンチェアによくある黒ではなく、紺のところ」だとか。
好きな理由は農学部出身だから!? 趣味のガーデニングは娘と楽しんでいます!
東大では農学部を専攻していた三浦さん。
「東大は理Ⅰで入学したけれど、サボりすぎて農学部しか行けなかったんです(苦笑)。
もともとガーデニングは、幼い頃に母が好きで、私も好きになりました。
ただ、小学生くらいになるとミミズや虫が怖くなって……」
でも郊外育ちで、子どもの頃に泥んこ遊びで土に親しんだ経験は大きく、大人になってまた好きになったんという。
6歳の娘さんも草花を植えたりするのが大好きで、土を触るのが楽しいらしい。
「軽井沢の別荘に行くと、まず雑草を抜き、芝刈りを、その後ようやく花を植えたり……ガーデニングというと聞こえはいいけれど、そんなオシャレなものじゃなく、ほぼ肉体労働。
週末になると娘が『行きたい!』ってせがむので、『朝まで生テレビ』のない週には通いたいですね」
そんな三浦さんの理想の家とは?
「シンプルな平屋で、海に向かって開かれているような家がいい。
山好きの夫とは交渉が必要そうですが。
ただ、”海の家”はあくまでも別荘で、暮らすのはこの辺りがいい。
それに今住んでいるマンションは内装に特に個性はないけれど、シンプルなぶん、嫌なものがないんです。
家に嫌なものがあるのが耐えられないタチで、気になり始めるとすぐに耐えられなくなっちゃう……(苦笑)。
でも、これまでも『もうムリ!』って引っ越しを重ねてきた私が、今の家では珍しく嫌なものがないんです(笑)」
三浦瑠麗
1980 年生まれ。国際政治学者。法学博士。東京大学政策ビジョン研究センター講師。2015 年、出演した『ニッポのジレンマ』(NHK 総合)で脚光を浴び、以降、『朝まで生テレビ』(テレビ朝日系)な
ど多くのメディアで活躍。近著『国家の矛盾』(新潮新書)ほか、著書多数
撮影/門嶋淳矢
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