雑誌やネットで人気の収納術を試してみたけど、思っていたより使いにくかった…なんてこともしばしば。間取りや生活スタイルが異なるため、他人の収納をマネても自分の暮らしには合わない場合があります。
「セオリーに縛られず、家族の動きに合わせて柔軟に収納場所を決めるとうまくいきます」というのはルームスタイリストの村上直子さん。お宅で実践しているアイデアを見せてもらいました。
カテゴリーより動線を優先して、収納場所を決める
メイク用品は洗面所に、服はクローゼットにしまうべき、などの固定観念にとらわれず、人の動きに合わせてものを配置する村上さん。結果、暮らしが驚くほどラクになり、散らかりにくい空間が完成したといいます。
「自分も家族もいちばん居心地のいい形になりました」
●仕事用アイテムはクローゼットを定位置に
あちこちに置きがちだった仕事用バッグは、帰宅後に直行するクローゼットにあるのがいちばんと考え、イケアのワゴンを定位置に。
「仕事で使う文具や書類、傘も一緒にしたら、準備も帰宅後に戻すのもラク。きれいが続くようになりました」
●スキンケア&メイク用品は洗面所からリビングへ配置換え
家族みんなが使う朝の洗面所は混み合うため、村上さんのメイク用品をリビングのクローゼットに移動しました。
「スムーズにメイクをこなせ、すぐに戻せるのできれいな空間をキープできます」
携帯用のハンドクリームやマスクは持ち出しやすいよう玄関に置いています。
ケア用品はテレビを観ながらできるようテレビ台の引き出しに。
●下着とパジャマをセットにして浴室に近いリビングに収納
浴室に行くときに必ずリビングを通ることを考えると、2階にある衣類と一緒にしまうのは不便。
「パジャマと下着をセットにして1階に置いたら、グッと出し入れがラクになりました」
●リビングで使う教材は戻しやすいようリビングに
「勉強机は2階でも、塾の勉強をするのは1階のテーブル。子どもの行動に合わせ、塾用教材はリビングに置くことにしました」
キャスターボックスに入れれば、片づけも簡単。散らかり防止になります。
●アイロン待ちの服はリビングの窓近くへ
アイロン待ちの服がソファに置きっぱなしのことがしばしば。これをなんとかするため、取り込む動線上である窓とソファの間にカゴを置いたら大正解。服の山が消え、すっきりリビングに。
●制服は玄関を定位置にして、帰宅後すぐに戻せるように
リビングに脱ぎ散らかされていた子どもの制服。通過点となる玄関にコートハンガーを置いてみたら、即、効果を発揮しました。
「脱ぎ散らかしがなくなり、朝も効率よく身じたくしています」