大好きなペットとストレスなく暮らすためには、それなりの工夫が必要です。でも、ペットも人も快適に暮らせる家って、どんな家なんでしょう?他の家はどんな工夫をしているの?今回ご紹介するのは横浜市神奈川区にお住まいのOさんご夫妻。一体、どんな工夫をされているのでしょうか? お邪魔してみました。
仕事から帰ってきたら、いつの間にかロシアンブルーがいた!?
すべての画像を見る(全12枚)Oさん夫妻が住むマンションの居室は、1986年築で、広さは66.89平米。
もともと猫が大好きだったという奥様。
実家は犬派で猫を飼えなかったため、「家を出たら猫を飼う!」と決めていたそう。
飼いやすさとかわいさでロシアンブルーに決めてブリーダーさんにお願いしていたところ、急きょ連絡が入り、ご主人いわく「ある日仕事から帰ってきたらいつの間にかいた」のだとか。
インナーテラスから街を一望! 人も猫も大満足の暮らし
甘えん坊で、ソファに誰かが座っているとひざに乗ってくるのだとか!
結婚して都内の賃貸マンションに暮らしていた夫妻。
そろそろ家を購入したいと、新築戸建てから中古マンションまで幅広く探したものの、費用を抑えつつ自分たち好みの空間を手に入れるため、“中古マンション+リノベーション”を選択することに。
リノベ会社探しは「HPで調べて、片っ端から電話をした」そう。
すでに猫を飼っていたため、予算や条件が折り合い、なおかつペット可の中古マンションを見つけるのにひと苦労したそう。
ですが、バルコニーからみなとみらいが見える最上階からの眺望に一目ぼれして、この丘の上に建つマンションの購入を決断。
猫にも人にも満足度が高いリノベーション
希望したのは、眺望を生かした明るくて広いリビング・ダイニングと、人を呼べるオープンキッチン。
また共働きのため室内干しをよくすること、趣味のキャンプ道具の収納場所が欲しいこと、そして何より猫が暮らしやすい工夫でした。
設計を担当した「エキップ」の伊達宏晶さんが出した答えは、インナーテラスのある暮らし。
間取りは3LDKから1LDKに大きく変更。
眺望を邪魔しないように計画されたインナーテラスは、室内干しスペースとしても、猫の遊び場としても大活躍。
夫妻の希望どおり、景色を楽しみながら作業ができる広いキッチン、玄関横には大容量の収納も設けました。
窓際の壁に造作したキャットステップは、当初板の幅が狭かったのでうまく上れず、大きめの板に付け替えました。
上るのは得意でも、下りるときはまだちょっと怖がるそう。
大きな梁にはキャットウォークをめぐらせ、小さな梁の下には同じ奥行の造作棚を設置するなど、数々の工夫を凝らしてデコボコを目立たなくしています。
梁の下に設けたキャットウォークにつながるキャットタワー。
縦横無尽に走り回り、「よく、ひとり運動会をやっています。おかげで運動不足も解消されたみたいです」と奥様。
「人間」も満足する工夫がいっぱい!
廊下とLDKの間につけたオリジナルドアには、猫用のドアも設置。
洗面室にも猫ドアを設置して、ドアは床のタイルの色と合わせてグレーに塗装。
猫用のトイレは、掃除のしやすさやにおいを考慮して、洗面室の中に。左手に見える引き戸の奥は「人間用」のトイレです。
においがこもりがちになるのを防ぐため、上部にある吊戸棚の下には換気扇が。これが、“大正解だった”そう!
毎日キャットウォークで遊んでいるので、ここに越してから猫もずいぶん痩せたとか。
「同世代で家を買った人たちと比べても、リノベは自由度が高く気に入っています」と夫妻は話します。
撮影/山田耕司 ※情報は「リライフプラスvol.19」取材時のものです