大好きなペットとストレスなく暮らすためには、それなりの工夫が必要です。でも、ペットも人も快適に暮らせる家って、どんな家なんでしょう?他の家はどんな工夫をしているの?今回ご紹介するのは東京都杉並区にお住まいのTさんご夫妻。一体、どんな工夫をされているのでしょうか?
ペットの足を痛めにくいオーク材の床と床暖房で快適
すべての画像を見る(全7枚)T夫妻が犬を飼い始めたのは、改修前の1DK時代。当時は、ここに夫が住み、当時恋人だった妻は3階のワンルームに入居していました。夫妻はともに幼少からの犬好きで、ふたりで「飼いたいね」と話していたそう。
ダイニングの椅子は革張りで、布製と違ってワンコの爪が引っかかりにくいメリットが
まずマルチーズの虎男(7歳・オス)を飼い、次いでパー子(4歳・メス)が加わりました。虎男は臆病でパー子は攻撃的。パー子が落ち着いていれば平和が保たれるそう。
「一緒に過ごす時間はもちろん、お互いが空いている時間に犬の世話をしていました」と夫は振り返ります。その後、結婚して数年後に隣の2戸が空き室となり、壁を撤去して1戸とし、床面積は一気に2倍近くに拡大。新居には犬が快適に暮らせて、しかもスマートに見える工夫がいっぱい。その工夫を少しご紹介。
3戸→1戸が可能になり床面積アップ、愛犬もヒトものびのび!
LDKは角部屋で採光性が格別。壁を真っ白に塗装したことで、より明るく清潔感が。壁面のボリュームのある収納家具は、下部をケージ用に開けたことで圧迫感も軽減しましたTさん夫妻が住むお宅は、5階建てマンションの最上階で、しかも角部屋という格好のシチュエーション。専有面積約88平米のゆったりとした居室は、隣のワンルーム2戸をリノベーションでつなげて実現しました。夫の両親がマンションのオーナーだからできた、大胆な変更です。「犬たちは“?”マークがつく感じで、最初はなかなか広げたほうのスペースに行きませんでした。すぐに慣れましたけど」(妻)。床は、表面の密度が高く、ペットの足を痛めにくいオーク材のフローリングで、床暖房対応のものをチョイスしました。
黒いスチール製ラックが洗面台とマッチしています。左手のガラスドアの内側がバスルーム。
水回りゾーンの通路はツートーンのモザイクタイル貼りで、やはり床暖房を採用。T邸ではトイレを除くすべての床に床暖房を仕込んでいて、ペットも夫妻も、冷え知らずで快適に動き回れます。
LDKの壁面収納には、ワンコのケージが、すっぽりと収納してあります。
折り戸は下方を開けているので、扉を閉めても夫妻とアイコンタクトOK、来客時もスマート。またケージの周りは消臭効果を狙い、珪藻土塗りで仕上げています。
犬専用の通路を設けてストレスフリーに
その他にも、2匹が出入りしていい部屋にはストレスフリーとなるよう、専用通路も設けました。また主寝室には、クッション性のあるペット専用のステップ台を置いています。
「小型犬はジャンプで足を痛めやすいので、そのための配慮です」(妻)新居には犬が快適に暮らせて、しかもスマートに見える工夫がいっぱい。「ペットがいると和みます。夫婦ゲンカしていても、ふたりで犬と触れ合ううちに忘れてしまいます」と妻。
設計・施工/スタイル工房
撮影/中村風詩人
※情報は「リライフプラスvol.19」取材時のものです