「包む収納」と聞くと、どんなイメージがありますか? すぐに思いつくのは風呂敷でしょうか。和服やおせち、贈答品を包んだりするのが一般的ですが、どれも特別な目的のときの収納。包む収納を日常的に活用している人は少ないかもしれません。
「じつは、キッチン用品でも包む収納は重宝するんです」と教えてくれたのは、整理収納アドバイザーの甲島慶子さん。
「包む収納のよいところは、まとめられることで持ち運びしやすく、ホコリよけができるところ。ごちゃつきがちな立体的なものをひとまとめにすることができ、便利ですよ」とのことです。甲島さん自身も活用しているという、キッチンの包む収納について詳しく伺いました。
立体的なものをひとつにまとめる「包む収納」
包む収納ですが、出し入れするたびにキュッと結ぶのは少し手間がかかります。そこで甲島さんがおすすめするのは、毎日使うものではなく、ときどき使うようなものを包んで収納すること。甲島さんは、普段は使わない、お客様用のグラスを包んで収納に活用しているそう。
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左は大人数の子どもたちが遊びに来たときのために備えたグラス。100円ショップのプラスチックバスケットの上にまとめて入れて、そのまま布で包みます。右は、茶碗と茶たくのセット。こちらもお盆に乗せて布で包むことで、急な来客の際にも便利です。
布で包むことによって、四角く収まりよくなりました。
そのまま押し入れの収納ケースの上に。バスケットやお盆のおかげで、崩れることもなく、取り出すときもラクです。
お客様用のティーカップや茶わん蒸しの容器など、「めったに使わなくて、しかも場所をとる割れもの」に、包む収納は活躍します。
この手の食器は、重ねて収納すると不安定な場合もあります。落とさないように…崩れぬように…と食器を取り出すたびに気を使うのは、ストレスの元。包む収納なら、安心して収納できます。棚収納にも、引き出し収納でも重宝します。
さっそく包む収納をしてみよう!と思った方にワンポイントアドバイスです。もし新しく布を買うなら、写真のようにメジャーを三角にして採寸してみましょう。結ぶ部分は予想以上に長さを使うので、やや大きめの正方形の布が包みやすいですよ。