ご主人が子どもの頃住んでいた団地をリノベーションして住んでいるという、こちらのお宅。20年ほど賃貸に出していたものの、空き家になったのを機にご両親から受け継いだそう。場所は千葉県八千代市。広さは78平方メートル、昭和49年築なので築41年ですが、まったく古さを感じさせませんよね。誰も住まなくなった実家をどうするか?少子高齢化が進むにつれ、ますます深刻な問題となっていきそうです。「リノベして自分たちで住む」ことで「実家どうする?」問題を工事費約1,100万円(設計料別)で解決しました。
すべての画像を見る(全7枚)アイテムがにぎやかなリビング
「せっかくリノベーションするのだから面白い素材を使ったり、粗っぽさ、遊び心のある空間に仕上げたいと思いました」とご主人。
躯体のコンクリートがそのまま現わになったかと思えば、壁は漆喰、床は無垢材……と、様々なテクスチャーの内装材が、なんだか楽しげ。
ダイニングには1脚ずつデザインが違うイスが並び、団地とは思えないおしゃれな雰囲気です。
構造上取れない壁をうまく利用して設計された、LDKが見通せる開放的なキッチンはIKEAのもの。オーク板とステンレスの天板を組み合わせています。
フック、バー、スイッチプレートなどもステンレスでまとめられているので、統一感がありますね。
ベランダのウッドデッキは、室内の床と高さを合わせることで、まるで部屋の一部かのよう。
「庭は荒れ放題でしたが、夫婦で雑草と格闘し、ここまで整備できました。芝生の代わりにクラピアという植物を敷き詰め、レンガを積み、枕木を渡して花壇もつくったんですよ」とご主人は話します。
気候がいいシーズンは外でバーベキューを楽しむこともあるそう。
集中したい書斎は“おこもり感”を
リビングの一角を斜めに仕切ってつくられた、ご主人のワークスペース。
ご主人自らデザインした本棚を、デスクの前に造り付け、背面には市販の書棚もプラス。開放的リビングとは対照的な、“おこもり感”のある、集中できるスペースを実現しました。
壁や家具は、個性的に!
玄関のシューズボックスをはじめ、室内のすべてのオーダー家具は「FLANGE(フランジ)」が手掛けたものだそう。パッチワークのように様々な種類の木材を組み合わせたデザインが個性的!
寝室の中には大容量のウォークインクロゼットがあり、使い勝手は良好だそう。入口近くにドレッサーも用意し、まるでホテルのようなラグジュアリーな空間に。壁のブルーや床の赤いカーペットなど、ビビッドな色をポイント的に取り入れている点にもぜひ注目を。
プロデュース: EcoDeco
設計施工: KURASU
家具製作: FLANGE
撮影・山田耕司
※情報は「リライフプラスvol.17」取材時のものです