狭小住宅は収納スペースが小さく、なかなか思うようにものがしまえないもの。とくに、かさばる来客用布団をしまう場所がない! というお悩みをよく聞きます。

「狭くても工夫次第で布団のスペースは確保できますよ」と教えてくれたのは、整理収納アドバイザーの加藤ちえさん。15坪の3階建て住宅に住む加藤さんの布団収納を見せていただきました。

来客用布団は、もっとも収納スペースが広い子ども部屋に収納!

加藤さんのお宅は3LDK。そのうち最も広い収納スペースがあるのは、お子さんが使っている部屋だそうです。

ドアの隣にクローゼット
客用布団の収納場所は、サイズと泊まる部屋で考える
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「狭小住宅は、クローゼットや押し入れの間口が小さい収納が多いもの。布団は収納しにくいですよね。子ども部屋のクローゼットは奥行きも間口も布団がしっかり入るサイズ! わが家で一番広い収納です」

クローゼット開けた状態

もちろんここにはお子さんの持ち物も収納しているため、下半分を布団スペースに。

「カーテンをつけて、すっきり感じるようにしています」

「客間として使用できる部屋は他になく、フロアに布団を敷くほどの余裕があるのは子ども部屋だけ。だからお客様はこの部屋で子どもと一緒に寝ていただくことになります。家に泊まるのは子どもの友だちか親族なので、わが家ではまったく問題ありません」

●場所にこだわらず、限りある収納スペースを有効に使う

この収納スペースには、来客用のシングル布団2組、ダブル1組とご家族のオフシーズン布団類も一緒に収納しているそう。
「圧縮袋は布団を傷める可能性がありますが、省スペースを優先して自己責任で使っています」

クローゼットに布団

子ども部屋を来客の寝室にするのも、家族の布団を収納するのも、一般的ではないかもしれません。狭小住宅なのに来客用布団をもつのは分不相応と思うかもしれません。今は布団レンタルという選択肢もあります。

「でもわが家では、使用頻度を考えると来客用布団は必要なもの。生活スタイル、価値観は人それぞれ。持ち備えるものだってほかの家と違っていていいんです。収納する場所も同じ。狭いからこそ、先入観やしまうものにとらわれず空間を有効に使いたいですね」

ただし、来客がまったく(ほとんど)なくただ眠らせているならスペースの無駄。ライフスタイルの変化を受け入れて、処分を検討するのもいいかもしれません。

シーツや枕カバー

「シーツや枕カバーも、必要以上の枚数をもっている家庭は意外と多いもの。新調したのに今まで使っていたものも捨てずにとっておくと、どんどん増えてしまいます。洗いかえ用シーツも、天気のいい日に洗濯してそのままつけるなら必要ないかもしれません。全部出してみて、組み合わせと枚数を一度チェックしてみては?」

加藤さんの考え方は、狭いアパートやマンション暮らしでも役立ちそう。ぜひ参考にしてみてくださいね。