「リビング学習」という言葉、ご存知ですか?
子どもが自分の部屋ではなく、リビングやダイニングなど親の目の届く場所で勉強する学習方法のことで、「東大生は子ども時代リビングで勉強していた」というニュースで話題になりました。
親が気を配れる場所で勉強してくれるのは安心感がありますが、困るのがリビングやダイニングのテーブルがいつまでも片づかないこと。家族の共通スペースが、宿題や文房具でいつも散らかっているのは不便です。
整理収納のプロであるライフオーガナイザー・小林かおるさんの家では、その悩みを「フックと紙袋」で解決しています。大量の宿題が出された、先の夏休みの様子を例に、その効果と方法をリポートしてもらいました。リビング学習をしているお宅はもちろん、勉強道具がすぐ行方不明になる子や、勉強を始めるまでに時間のかかる子にも役立ちそうです。
流行の「リビング学習」で散らかるテーブル、片づけに困っていませんか?
子どもの学習用品の収納にお困りの人は多いと思います。子どもがリビング学習する家庭も増えているので「子どもの勉強道具は、テーブルの上に置きっぱなしでジャマ」なんてこともよくありますよね。
わが家の子どももリビング学習をしていますが、終わったあとの片づけがサッとできなくて困っていました。
子どもが自分で、もっとラクに片づけられる仕組みが大事なのでは?そう感じて始めてみたのが、「宿題を紙袋に入れて、ダイニングテーブルのすぐ後ろに引っかける」収納法です。くわしく方法と効果を説明しましょう。
紙バッグの壁収納で、子どもが自分で簡単に片づけられるように
いつも勉強をしているダイニングテーブルのそばの壁に、まずはフックを取りつけ、紙バッグを3つかけました。3つの内訳は、長女の夏休みの宿題、長女の教科書、二女の夏休みの宿題と分かれていて、ここに勉強道具を入れて保管します。
すべての画像を見る(全3枚)紙バッグは、同じ大きさ・色で揃えたのでスッキリ見えて、家族が集まるダイニングでも気になりません。ちなみに色・形をそろえるために「洗えるクラフト紙」を使用した丈夫な紙バッグを使っていますが、普通の紙袋でも同じように収納できます。
子どもの手が届きやすい高さでフックがけしたので、子ども自身の「取る」「戻す」がとってもラクに。サッと勉強が始められて、終わったときもすぐ片づけられるようになりました。
この方法だと、ほかの教科書やプリント類と混ざらず迷子のものが出ない、気が変わってほかの場所で勉強したいいときには持ち運びも便利など、想像以上にさらなるメリットがあったようです。
いざ、宿題を始めるときは、バッグごとテーブルに置いて。中には鉛筆、消しゴムも入れておので、このバッグだけで宿題が始められます。勉強がすんだら、バッグに全部収めて壁にかけて、また明日。いい流れで勉強ができた、今年の夏休みでした。
今の使い道は、友人同士ではやっている「シール入れ」
そして新学期になり宿題も普通量に戻ったので、紙バッグは勉強以外でひとまず使っています。
今の使い道は、なんと「シール」!長女の周りではシール交換がブームで、お友達からもらった手紙やシールを毎日のように持って帰ってきては、楽しんでいます。お友達の家から帰宅すると、まずこの紙バッグにシールを入れ、時間があるときにシール専用の手帳も使って整頓。整えた中身を持って外出したり、自宅に友達が訪れたりするときには、バッグごと自分の部屋に持ち運んで、交換ごっこをしています。
サッと出し入れできるので、「今だけ」よく使うものや、ちょっと残しておきたいものの収納に便利です。
冬休みになって、また大型の宿題を持ち帰ってきたら、手紙やシールは整理して、宿題を入れる予定。学期ごとに「やるべきこと」の整理ができ、子ども自身にも分かりやすいので、勉強ははかどるうえ、家も片づきます。子どもの宿題を「壁かけ紙バッグ収納」するテクニック、かなり頼りになります。