乾燥や消毒液による手荒れが気になる季節。水仕事がちょっとつらくなりますよね。そこで欠かせないのが手を保護してくれる家庭用手袋です。
お掃除研究家のおそうじペコさんに、意外と知らなかった使い方や、一石二鳥になる工夫を教えてもらいました。
少しのコツで使いやすくなる!家庭用手袋活用術
空気の乾燥による手荒れに悩まされる時期です。また、ウイルス対策による除菌剤の影響でさらに手指が乾燥しやすくなってしまうという方も多いのでは。そんなときに便利なのが、手を保護してくれる家庭用手袋(通称ビニール手袋、ゴム手袋)です。
●家庭用手袋の使い分け
大きく分けると「ビニール手袋」「ゴム手袋」「使い捨て手袋」があります。それぞれの特徴と、使い分け方を知っておくと、より便利です。
(1) 洗剤に強いビニール手袋
塩化ビニール素材の手袋です。長所は油や洗剤に強いこと、短所は強度がやや弱いため破れやすく、尖ったものにひっかけると穴が空きやすいことです。
洗剤や漂白剤等を扱うことが多い一般的な拭き掃除、水回りの掃除、食器洗いなどがおすすめです。
(2) 丈夫なゴム手袋
ゴム(天然、合成)素材の手袋です。長所はひっかけても破れにくい強さと伸縮性があるところ、短所は油や洗剤に弱い点です。また天然ゴム(ラテックス)アレルギーのある方は使用できない、合成ゴム(ニトリル)を選ばなければならないなど制限があります。強度を活かして、ガーデニングや外回り掃除がおすすめです。
(3) 衛生的な使い捨てタイプの手袋
使いきりタイプの手袋にはさまざまな素材のものがあります。使ったら破棄できるので、トイレや衛生面が気になるシーンでの掃除にピッタリです。
フリーサイズで大き目のポリエチレン手袋は、細かい作業よりもゴミや汚れを拾う、洗剤をちょっと使う場合など、サッと使うときがおすすめです。
トイレなど細かい作業をする掃除には、しっかりフィットして指先の感覚を活かせるビニール、ニトリル素材のものがおすすめです。
それぞれぜひ用途に合わせて使い分けてみてください。
●家庭用手袋の使い方のコツ
ここからは使い方のコツや、意外な使用方法をまとめました。
・上手な着脱方法
手袋をはめるときは、手袋を下に向け上から手を入れるようにするとすんなり入ります。
外すときは、人差し指、中指、薬指の指先を少し引き抜いてから引っぱると、ピッタリくっついているときも上手に外すことができます(強く引っぱりすぎると破れることがあるので注意してください)。
・手袋のメンテナンス方法
汗や皮脂で汚れるとにおいの原因になることがあるので、長時間の水仕事のあとや汗をかいたあとなどは内側も洗って乾燥させます。指先まで上手に裏に返すコツを紹介します。
薄手タイプは、軽く裏返してから風船を膨らませるように思い切り息を吹きかけるとぷっくり指先が外に出てきます。空気を指先に押し出すようにもみながら膨らませるのがコツです。最初は大変ですが、慣れるとおもしろいですよ!
中~厚手タイプはテーブルなどに指先の指の腹をしっかりおしつけ裏返しながら外します。返したら反対側に指を入れてへこんだ指先を押し返します。それでも無理なときは先の丸いピンセットでつまみ出します(つまむときにひっかけて穴をあけないようにしてください)。
すべて裏返した状態にしたら、洗剤でよく洗い陰干しをして完全に乾いてから同じ手順で元に戻します。
・下地手袋をつけておくと家事がいっそうやりやすく!
下地手袋をつけておくと、手先がより使いやすくなります。蒸れないメッシュタイプやコットン素材のものなどいろいろあるのでお好みで選んでください。装着する前にクリームをつけるとハンドケアにもなり一石二鳥です。また、下地手袋をすることで接触性皮膚炎の予防にもなります。
・手の小さい方にはXSサイズがおすすめ
家庭用手袋は自分の手にサイズフィットすることが大事。もしSサイズでも合わない手の小さい方はネットなどでXSサイズや子ども用サイズがあるメーカーもあるので探してみてくださいね。
・手袋はじつはハンドケアにもなるんです!
オイル、ハンドクリームの順番に塗り、使い捨てのポリエチレン手袋をすれば簡単ハンドパックになります。15分ほどはめておくとしっとりうるおうので冬のハンドケアにおすすめです。パック中はスマートフォンも操作できます。
●手荒れが気になる人はぜひ手袋で家事を
私はもともと素手で家事をしていましたが、あるときから手荒れが気になるようになり家庭用手袋をするようになりました。使ってみてからその重要性と利便性に気づきました。普段何気なく手に取っているアイテムだからこそ、使い方の工夫や機能を改めて知ることでより家事の楽しさが広がることがあります。
上手に活用して安全に楽しく掃除をしておうち時間を充実できたらよいですね!