ステイホームが続く日々。せっかくなら、少し凝ったごちそうをつくってみませんか。
旅行ジャーナリスト小野アムスデン道子さんが世界中・日本中を巡って出合った「名店の味」をレポート。
今回は、130年の伝統を誇る「帝国ホテル 東京」で、フランスパンを使ったひと味違うフレンチトーストのつくり方を教えてもらいました。
帝国ホテルのフレンチトーストのつくり方
「帝国ホテル」の開業は1890年。マリリン・モンローはじめ数々の著名人や大統領など、国賓のゲストリストがその歴史と伝統を物語ります。
何代も続くファンも多く、本館1階にあるレストラン「パークサイドダイナー」は子ども連れで訪れる人や、観劇の帰りに立ち寄って気軽に利用するゲストも多いのだそう。
「パークサイドダイナー」には、1931年頃に当時の料理長が近代フランス料理の父であるオーギュスト・エスコフィエから修得したカレーや、1950年代にメニューに登場したパンケーキなど、名物メニューが多々。
今回教えてもらった「フレンチトースト」は、当初、朝食時のみのメニューでしたが、デザートとしても楽しんでいただけるようにとリニューアルされて一日中食べられるようになりました。
パンは、ホテル内のベーカリーで焼く「フレンチトースト」専用のフランスパンを使っています。アパレイユ(卵液)に浸した後に蒸し上げる工程を入れることで、外はカリッと香ばしく中はモチモチでまるで焼プリンのような感じに仕上がります。
パークサイドダイナースーシェフの田中慎也さんに、家庭で簡単につくるコツもあわせて教わりました。
●フレンチトースト
【材料(2人分)】
・全卵 4個
・[A上白糖 50g 生クリーム(乳脂肪分42%) 160ml 牛乳 80ml バニラエッセンス 0.2g]
・フランスパン 1本
・サラダ油 適量
・バニラアイスクリーム お好み
・メープルシロップ お好み
・粉砂糖 お好み
・カクテルフルーツ(リンゴ、バナナ、パイナップル、メロン、イチゴなど) お好み
【つくり方】
(1) ボールで卵をよく溶きほぐし、Aの材料をすべて混ぜあわせてからザル等で漉し、卵液をつくる。
(2) フランスパンをやや斜めに厚さ2cmで切り揃え、バットに広げる。
(3) (1)の卵液を、(2)のバットに注ぎ入れる。パンの上下をひっくり返し、卵液がパンにまんべんなく行きわたるように染み込ませる。
(4) ラップをして冷蔵庫で最低3時間浸しておく。途中で1度、上下をひっくり返す。
(5) パンを卵液から取り出し、小さめの皿に移して蒸し器で5~6分蒸す。もしくは様子を見ながら、電子レンジに10秒ほどかけるのを2~3回繰り返す。
(6) フライパンで少量のサラダ油を引いて、両面を焼き上げる。
(7) 焼き上がったら皿にのせ、バニラアイスクリームとカクテルフルーツを添えて粉砂糖をふる。お好みでメープルシロップをかけて完成。
※フランスパンは、生地の目がこまかいものがおすすめ。また厚めの食パンでも代用が可能。