昨今、ネットスーパーが充実しています。コロナ禍で密を避けるためにも活用する人もいるのではないでしょうか?
ネットで買い物をして、おうちに届けてくれる、一見とても便利ですが、果たしてお得なのでしょうか? 節約アドバイザーの丸山晴美さんに、ネットスーパーのメリットデメリットを挙げてもらった上で、お得な活用方法を教えてもらいました。
節約のプロが教えるネットスーパーいいところ悪いところ。上手に使って時間とお金の節約に
コロナ禍では食費、水道光熱費、日用品費といった家の中での出費が増え、外食費やレジャー費、交際費などの家の外での出費が減る傾向にあります。働き方や生活様式が変わることで、消費も変わるのはある意味当然とも言えるでしょう。それは買い物の方法にも変化が見られ、ネットでの買い物が増えた人も多いのではないでしょうか?
密な状態を避けるために、家族や多人数では行かない、レジを待つ際の間隔をあける、買い物へ行く回数を減らすといった買い物の仕方が変わりました。またレジ袋有料化で、買い物袋を持参しての買い物となり、まとめ買いもひと苦労です。そんなときに便利なのがネットスーパーです。今回は、ネットスーパーとの上手なつきき合い方をご紹介します。
●密にならずに買い物ができる、ネットスーパーのいいところ
【ネットスーパーのメリット】
・家や出先など時間や場所を選ばす注文できる
・指定した日の配送時間帯に届けてくれる
・重い物も届けてくれる
ネットスーパーの最大のメリットは、いつでもどこでも注文ができるという点にあります。家で注文をするのであれば、冷蔵庫や在庫を見ながらパソコンやスマートフォンの端末を使ってダブり買いをしないように注文することができます。買い物カゴへ入れるたびに自動計算をしてくれるので、予算と相談しながら数量の増減や買い物カゴから削除することが簡単にできるのもネットスーパーの便利なところです。
電車やバス通勤であれば、乗りながらスマートフォンを利用して注文をして当日夜の配送時間帯に届けてもらうという使い方もできます。また、自宅など配送エリア内であれば指定の場所へ届けてくれるため、1人で買って運ぶには大変なお米や飲料もネットスーパーならラクに買い物ができます。また、天候に左右されないため、雨の日や暑い日でも買い物へ行く必要がなくなります。
●ちょっぴり不便な一面も。知っておきたいネットスーパーのデメリット
【ネットスーパーのデメリット】
・自分で商品を見ることができない
・広告の品や見切り品が買えない
・配送枠が埋まって利用できないことがある
メリットもあれば当然デメリットもあります。ネットスーパーのデメリットは、自分で商品を見て選ぶことができないので、1パックの量がわかりにくいという点です。規格が統一されている商品は問題ありませんが、野菜は同じ1個でもそれぞれに個体差が大きい商品です。配送されて実物を見て、想像していたものよりも大きい、小さい、鮮度が良くないといったことが起こりがちです。
さらに、ほとんどのネットスーパーは広告の品や見切り品が買えません。広告の品や見切り品を活用して食費節約をメインにしている人にとっては割高に感じるかもしれません。以前は実店舗と連動して広告の品が買えたネットスーパーもありましたが、現在は大手ネットスーパーのほとんどがネットスーパー専売価格となり、アイテム数が絞られてきています。
また、注文するタイミングによっては、配送枠が埋まっている場合があり不便を感じるでしょう。ただし、台風や降雪予報が出た場合は、配送を取り止めることもあるので、配送は予報の前日までにしておくと安心です。細かいですが、雨や荒天予報が出ていると、配送枠の埋まりも早く、さらに土日の枠も埋まりやすいので早めの配送枠の確保をおすすめします。
これらを踏まえてでも、ネットスーパーはお得に使えます。その活用法をご紹介します。
【ネットスーパー活用法その1】まとめ買いで時短
おおまかなメリット・デメリットを紹介しましたが、ネットスーパーの活用方法としては「まとめ買い」をおすすめしています。
週末にお買い物に出かけて、広いスーパーの中を歩き回って、長蛇の列になっているレジで会計をして、帰宅したら小分け冷凍をして…といった一連の動作をするとほぼ1日が終わってしまいます。そこで前の晩にネットスーパーで注文をして日中に配送をしてもらうことで、自宅で小分けや下処理、つくりおきおかずを仕込む余裕ができるようになります。お気に入りの商品やいつも買う商品はリスト登録をしておくと、次からの買い物時にすぐに購入できて便利です。
また、家族でスーパーへ行って、買い物をレジャー代わりにしないことで、ムダな出費も減るでしょう。
【ネットスーパーの活用法その2】ミールキットを使えばさらに時短
共働き家庭だけではなく、小さなお子さんの子育てや介護をしていて、買い物や料理をする時間が持てないという場合にもネットスーパーはありがたい存在です。
「イトーヨーカドーネットスーパー」や「イオンのネットスーパー」、「楽天西友ネットスーパー※」(※一部の配送エリア内が対象)では、ミールキットも購入することができます。ミールキットとは、野菜や肉などの食材があらかじめ切り分けられるなどの下処理がしてあり、そのままもしくは解凍後にフライパン等で加熱調理をして付属のタレなどをかけておかずをつくるものです。
材料をイチから買う手間などもないので、いざというときのお助けになりますよ。
【ネットスーパー活用法その3】お得に購入する
ネットスーパーは食品だけではなく、日用品やベビー用品、医薬品、介護用品など取扱アイテムも多肢にわたります。特にPB(プライベートブランド)商品はネットスーパーでの買い物の強い味方と言えるでしょう。
「イトーヨーカドーのネットスーパー」では「セブンプレミアム」、「イオンのネットスーパー」では「トップバリュー」、「楽天西友ネットスーパー」は、「みなさまのお墨付き」や「きほんのき」といったPB商品だけではなく、安いままをキープする「プライスロック」商品も購入することができます。
ネットスーパーでは、独自のポイントを貯めることができます。「イトーヨーカドーのネットスーパー」ではnanacoポイント、「楽天西友ネットスーパー」では楽天ポイント、「イオンネットスーパー」ではWAONポイントがそれぞれ貯まります。特定の日や商品によってはポイントが倍づけになることもあります。
また、各ネットスーパーでは子育て応援サービスを実施しています。イトーヨーカドーネットスーパーでは、「交付日から4年以内の母子手帳の提示で、登録日より4年間いつでも配達料金が102円(税込)となります(初回は割引対象外)。
イオンネットスーパーでは、子育て応援アプリ「キッズリパブリック」メンバー限定で、東京・千葉、神奈川、山梨県のイオン・イオンスタイルのイオンネットスーパーの配送料が200円引きになるクーポンがもらえます。クーポンは4000円(税込)以上の買い物で利用でき、クーポンコードは期間内であれば何度でも使うことができます。
楽天西友ネットスーパーでは、楽天ママ割メンバー登録をして、エントリーをすることで、対象期間のお買い物でポイント3倍になります。
【ネットスーパー活用術その4】送料を考える
各ネットスーパーによって、配送料の扱いは異なります。一定額以上を購入することで配送料が無料になるところもあれば、いくら買っても無料にならないところもあります。配送料がかかっても、スーパーまでの交通費であったり、商品を購入する時間や手間賃と割りきる使い方もあるでしょう。
また、イトーヨーカドーネットスーパーやイオンネットスーパーでは、店舗・ロッカー受け取りの場合は配送料が無料になります。
またコロナ禍でネットスーパーによっては指定の場所に置く「置き配」(非対面受け取り)指定ができるサービスも登場しています。配達をする方と会うことなく、玄関前など指定の場所に置いてもらえるサービスです。
●ネットスーパーの活用で車の処分も可能?
自家用車の使用がほとんど週末の買い物だけであれば、車の維持経費よりも配送料の方が安いと考えることもできます。ネットスーパーをメインに使うようにして、車を一台処分したとすれば、年間50万円近い維持経費を削減することができるでしょう。
ネットスーパーは、使い始めるとリピーターになる人が多いのも特徴です。上手に活用して時間とお金の節約をしてみてはいかがでしょうか。