コロナによる自粛生活をきっかけに、ケータイ代が上がった人も多いのでは? 家族の台数ぶんとなると、ちょっとした額になって家計を圧迫しかねません。
そして、見直すと節約効果が高いのが通信費。だれでもすぐにできるテクニックをプロに教えてもらいました。

床に座ってスマホを持つ女性
コロナでスマホの使い方が変わった人も
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“2年縛り”がゆるんでいる今こそ、見直しのチャンス!

「スマホを買ったときのプランのままでほったらかしの人は、見直し次第で通信費が安くなる可能性大です。またキャリアの乗り換えもしやすくなっています」と話すのは、「携帯電話・スマートフォン」ガイドとして活躍する佐野正弘さん。

その背景には、2019年10月に法律が改正されたことがあります。法改正以降に登場した新プランでは、いわゆる「2年縛り」がゆるくなり解約金の上限が1000円に。大手キャリアから格安スマホへの乗り換えもスムーズになりました。

「自分の携帯電話の使い方と料金プランが合っていない場合に通信費のムダが発生します。動画をよく観るのか、LINEとネット検索をするくらいなのか、自分の使い方の状況を把握して、最適のキャリアとプランを選択しましょう」

見直しSTEP1:明細書を確認!

イラスト電話料金明細書
明細書の見直しポイントは3項目

まずは利用料金明細書をチェック。キャリア会社のマイページで確認できます。直近の1~2か月だけではなく半年程度の料金の動きを見て、自分の使い方を把握するのがポイントです。

●Check1:オプション料金

明細書を見るとオプション料金の内訳がわかります。使っていないものや契約していることすら忘れているものは即解約を。

●Check2:通信料

いつもデータ通信量がオーバーしたり、残ったりするのは、自分の使い方と定額のデータ量が合っていないためなのでプラン変更を。月によって使用量がまちまちの場合は、その月の使用量に応じて料金が段階的に変わるプランの方がおトクなことも。

<データ通信量が…> ・毎月オーバー → データ通信量が大きいプランに ・毎月余る → データ通信量が小さいプランに ・月によって使用量がまちまち

 → 使った分だけ支払う段階性のプランに

●Check3:通話料

通話はほとんどしない場合はオプションをつけず、使った分だけ料金を払うのがおすすめ。短時間の通話を頻繁にするなら、5~10分以内の通話が無料になる定額オプションを、1回の通話時間が長い場合はかけ放題の定額オプションをつけるのがおトク。

<通話は…> ・ほとんどしない → 使った分だけ料金を払うプラン ・5分程度をちょこちょこする → 決められた通話時間の定額オプション  ・1回が長い

 → かけ放題の完全定額制

見直しSTEP2:自分に合ったキャリアを選ぼう

イラスト女性キャリア選び

通信費は安いに越したことはありませんが、自分に合ったキャリアを選ぶことも大事。スマホの利用状況に応じた最適なキャリアを選ぶことが通信費を抑えるポイントです。

●スマホのヘビーユーザー → 大手キャリア

動画、ゲーム、SNSなどでデータ通信量をたくさん使う人や、「スマホは最新機種がいい」という人は大手キャリアを選ぶのが正解。データ通信量がたくさん使える定額プランがおすすめです。

●普通に使って料金を安くしたい → 大手キャリアのサブブランド

データ通信量は10GB以内でOKという人は、大手キャリアのサブブランドに。自社の回線を使用するので通信速度やつながりやすさも◎です。ただし最新機種に対応しているか要確認を。

<最新おトク情報>
・ワイモバイル
「スマホベーシックプランM」
月額3680円でデータ通信量10GBの利用が可能。10分間の通話無料定額オプションつき。
・UQモバイル
「スマホプランR」
月額2980円でデータ通信量10GBの利用が可能。通話料は通話時間によって課金される従量制。オプションで定額通話オプションを追加できる。

●通信費をとことん安くしたい → そのほかのキャリア

通信費を抑えることが最優先の人は、格安SIMを使用するキャリアを。ただし大手キャリアの回線を借りてサービスを提供しているので、通信速度が若干遅くなる時間帯もある。

<最新おトク情報>
・OCNモバイルONE「1GB/月コース」
月額1180円でデータ通信量1GBの利用と音声通話つき。OCNの光サービス利用者なら月額980円で利用可能。
・日本通信「合理的かけほプラン」
月額2480円でデータ通信量3GBの利用が可能。250円で1GB追加できる。アプリなどを使う必要なく音声通話が定額に。

まだまだある! 通信費を安くする手

使い方やキャリアを見直す以外の通信費を下げる手も見逃せません! 要チェックです

●動画はできるだけ家で観る

自宅に光回線などを引いてWi-Fi環境にある場合は、自宅で動画を視聴するとデータ通信量をあまり消費しません。動画はできるだけ家で観るようにして、データ通信量の少ない安いプランに変更してもいいかも。

●家族割引サービスを利用する

イラスト5人家族

家族割引サービスの「家族」とは、一般的には同居している家族が対象ですが、キャリアによっては同居していない家族や、親族ではないけれど同居している人も対象になるケースもあります。確認しておトクをお見逃しなく。

スマホの乗り換えやプラン変更は、なんだか手続きが面倒そう…と、ついつい二の足を踏みがちですが、月の通信費をグンと抑えられる可能性も大です。この機会にぜひ一度、家族のケータイを見直してみましょう。