春がやって来ました。冬物衣類から衣替えをしてシャツを主役に楽しむ季節です。今回は、掃除研究家のおそうじペコさんに、ワイシャツや制服のシャツなど毎日活躍するシャツにつきものの「皮脂汚れ」をきれいに、そして簡単に落とす3つのポイントを教えてもらいました。
ちょっとの工夫でワイシャツが輝くほど真っ白に。皮脂汚れはこうして撃退
暖かい季節になってくると気になるのがワイシャツのエリや袖につく黒い汚れです。これは汗や皮膚の皮脂がこすれてつく油性の汚れ。
細かくこすれる場所で繊維の間に入り込んでしまうため、そのまま洗濯機で洗ってもなかなか落ちないことが多いのが悩みです。
少し面倒ですが、洗濯機で洗う前に、これから紹介する「部分洗い」のワンステップを加えることをおすすめします。
●皮脂汚れを上手に落とす3つのポイント
(1) 汚れをゆるめる汚れがこびりつきやすいのはエリと袖口です。ここを部分洗いすることで全体の洗い上がりがきれいに仕上がります。
すべての画像を見る(全7枚)まず洗面ボウルに30~40度のぬるま湯をため、エリと袖口全体が湯につかるよう広げて浸します。このままの状態で15分ほど放置してこびりついた皮脂汚れをゆるめます。
湯に浸している間にシャツ全体の汚れをチェックしてボールペンや食べ物のシミがついていないかチェックします。シミを見つけた場合はシミ抜きをします(この後紹介するシミ抜きの方法を参照してください)。
ポケットがある場合は、裏返して角にたまった糸くずやホコリをブラシでかき出します。ホコリ汚れがたまっているとポケットの隅が汚れているように見えてしまうからです。
(2) 固形石けんを使用する部分汚れ落としには固形石けんを使用します。固形タイプは液体洗剤より濃度が高く、その分汚れ落としの効果も高くなります。
また、成分表を見て純石けん分(脂肪酸ナトリウム)だけではなくアルカリ剤(けい酸塩)が配合されたものを選んでください。アルカリ剤がさらに石けんの洗浄力をアップさせます。
石けんは半分ラップに包んで輪ゴムなどで留めると、手を汚さずに使うことができます。
(3) スポンジまたは細かいブラシで洗う部分洗いにおすすめなのは、細かいブラシがついたスポンジタイプ。部分洗い用の固めのナイロンブラシでこすりすぎるとシャツの繊維が傷みやすくなります。
最近では100円ショップやホームセンターで生地が傷みにくく、繊維の間に入り込める細かいブラシタイプのものが多く発売されています。
もしも手に入りにくい場合は、マイクロファイバー素材の食器洗い用スポンジもおすすめです。
シャツの汚れをお湯でゆるませたら、固形石けんをブラシにつけて泡立てながら細かい円を描くように汚れを落とします。円を描くことでブラシを多方面からあてることができるので、汚れがはがれやすくなります。
●シミを見つけた場合には…
エリ袖汚れのほかにインクや食品のシミを見つけた場合、シミ抜きをしておきます。
シミ抜きには100円ショップで購入できるオキシウォッシュが便利です。
オキシウォッシュには酸素系漂白剤、油汚れに強いアルカリ剤、界面活性剤も配合されているので、シミ抜き用に洗濯機の近くにセットしておくと便利です。
大さじ1のぬるま湯に同量程度のオキシウォッシュを溶かしてゆるめのペースト状の溶液をつくります。
タオルの上にシミ部分を乗せ、短めのブラシに溶液をつけて軽くたたきながらシミを落とします。このとき、汚れの外側から中心にむけてたたいていきます。汚れが溶けだして周囲の繊維に広がるのを防ぐためです。
エリ袖の部分洗い、シミ抜きなど細かいメンテナンスが終わったらほかの汚れものと一緒に洗濯機で洗います。
部分洗いをしたことで黒い皮脂汚れがきれいに落ちました。
●【まとめ】この方法を覚えてから毎回洗い上がりに満足♪
私は長年夫のワイシャツを洗い続けながらより簡単に、よりきれいに落とす方法をいろいろと試してきました。この方法に定着してから毎回洗い上がりに満足しています。
小さい容器に石けんとブラシをセットしておくと毎日の洗濯のルーチンワークに組み込みやすくなります。
ひと手間のワンステップで小さい満足が得られます。ぜひためしてみてください。