「収納スペースが足りない」「既製の収納が使いにくい」など、日常の暮らしの中で収納へのプチストレスを抱える人は少なくないはず。そんな困った場所につっぱるだけで空間を有効活用できるのが、ご存知“つっぱり棒”!
「約40年前に誕生したつっぱり棒ですが、さまざまな住宅環境に合わせて、長さや種類も豊富になり、使う場所や、使い方のバリエーションも増えているんですよ」と語るのは、整理収納アドバイザーで、つっぱり棒の歴史や収納術に詳しい「つっぱり棒博士」こと、竹内香予子さん。
たくさんの種類のつっぱり棒とその活用術を研究してきた竹内さんに、今回、実際に自宅で活用している、つっぱり棒収納ワザを教えてもらいました。長さの異なるつっぱり棒を巧みに使い分けるワザは必見です。
長い&短いつっぱり棒を適材適所に使って、収納スペースを自由自裁に確保
●本棚をカフェ風ブックスタンドに
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お気に入りの本は、カフェの飾り棚のように表紙を前にして収納。こちら専用の棚ではなく、普通の本棚につっぱり棒を渡しているだけ!「つっぱり棒は、本棚の木の質感に合わせて黒や茶系で細いデザインのものを選びました」。
雑誌の前後に1本ずつ、前方の棒を低めにして渡せば倒れやすい雑誌も固定できます。「カーテン用の長くて細いつっぱり棒ならスタイリッシュに見せられます」。
100円ショップで購入した短い黒のつっぱり棒を縦に1本渡して、ブックススタンド代わりに。「お気に入りの本だけ選んで、数冊ゆとりをもたせて収納しています」。
●洗面台下にカゴをつけてタオルや小物を収納
洗面所のシンク下に、左右の壁につっぱり棒を前後になるよう2本渡します。斜めに取りつけてカゴを引っかけるだけで、収納スペースが完成。
「カゴのフチには細身のつっぱり棒がぴったり。重量があるので、耐荷重が大きい丈夫なタイプを使うことで落下が防げます」。
●玄関を黒アイアンのつっぱり棒でおもてなしスペースに変身
玄関の壁に渡したのは、マットな質感の長い黒のつっぱり棒。「床の間のように見せる空間にしたかったので、アイアンのシックな雰囲気がハマりました。太くて耐荷重があるタイプなので、専用のフックや棚をつけて小物を飾っています」。
フックと組み合わせれば使い方のバリエーションがさらに広がる!
●冷蔵庫の扉の内側につっぱり自立しにくい調味料をつるす
狭い冷蔵庫のポケットでは、短いつっぱり棒が活躍。
「100円ショップのミニサイズのつっぱり棒をあいている部分に渡し、クリップでチューブ調味料や袋をはさみS字フックにひっかけるだけ。ゴソゴソ探さずにすみますよ」。冷蔵庫内に合わせて白を選べば、目立たずになじみます。
●トイレの便器と壁のすき間に掃除グッズを収納
壁とタンクの間に、100円ショップの短く白いつっぱり棒を2本渡して、ミニ棚を設置。
よく使う洗剤ボトルは棒にひっかけて、箱で目隠ししたトイレクリーナーは棚の上に。「掃除用品はじか置きするより、空中収納する方が衛生的。つっぱり棒なら手に取りやすい位置に、自由に調整できます」。
ちなみにトイレの奥の壁の上部には、マットな白いつっぱり棒を1本渡して、植物やカラフルな缶を吊るしておしゃれな空間に。「普段は棒の上にトイレットペーパーを並べていますが、お客さまが来たときは、あき缶に入れて目隠しします」。
100円ショップのつっぱり棒から、デザイン系のつっぱり棒まで、場所や用途に合わせて使い分けているという竹内さん。
ESSE8月号『つっぱり棒が暮らしを変える』特集では、ほかにも家じゅうのさまざまな場所で竹内さんが実践する、つっぱり棒収納術を紹介しています。そんな使い方があったか!という目からウロコの使いこなしぶりは必見です。