「今から行っていい?」という急な来客に困ったことはありませんか? 年末は急な来客も多い時季ですが、いつでも家をきれいな状態を保つのは難しいもの。
片づけのプロでおもてなしの達人、中村佳子さんに、10分未満で家が片づく「リセットテク」を教わりました。がんばりすぎないリセットテクを覚えれば、もう来客も怖くありません。
お客さま別リセットパターンで急な来客でもあわてない
両親や友人、知人など、毎週のように来客があるという中村さん宅。
「仕事柄、いつも部屋がきれいと思われがちですが、時間がないときは100%きれいな状態でお迎えできないことも。そこで、ストレスをためないように相手に合わせてお迎えレベルをつくり、片づけの範囲を変えることにしたんです」
たとえば、自分の両親なら全体を整える程度なので、来る直前に片づけ始めればOK。友人の場合は、生活感も隠したいから20分前から準備、というように、時間を逆算できることがメリットだそう。
「片づけにかかる時間が把握できていれば、いつ誰が来ても大丈夫。気持ちに余裕ができました」
<お客さま別3つのお迎えパターン>
気のおけない相手は簡単に、気づかいたい人にはしっかり。ルールはごくシンプル。
散らかりをサッと整え、水回りや玄関を重点的に片づけ。
・20分未満の「ゆるお迎え」
お客さまの目線に合わせて清潔感を意識。香りで心地よさを演出。
・40分未満の「かっちりお迎え」
普段掃除しない部分にも気を配り、できるだけピカピカな印象に。
ここでは、必ず行う基本のリセット「ゆるゆるお迎え」を教わりました。
気になるゴチャつきや、お客さまが目にする必要最低限の場所を整えるだけなので、10分未満で終わります。
リビングで絶対にやること
●部屋から浮いた色のものを優先的に片づける
「赤や青など派手な色のものが散らかっていると目立つので、これらの色から優先的に片づけます」
エリアは、お客さまが座る場所から見える場所に限定し、労力を最小限に。
●ワゴンを裏に向けてゴチャつきを隠す
子どもの学習用品はワゴンにまとめてリビングに置いている中村さん。
「来客時はワゴンを回転させ、ファイルボックスの背をリビング側に向ければスッキリできます」
●作業中の書類は折り畳みボックスにザックリしまう
テーブルに広げていたものはそのままガサッとボックスに入れ、寝室など目に入らない場所に移動。
「ノートも閉じず、作業中の状態のまま入れるのがポイント。作業を再開するときもスムーズです」
●散らかったDMや本はコンパクトに整えて重ねる
本やチラシ、お知らせなどつい放置しがちな紙類は、角をそろえて小さいものから順に重ねて置き直します。
「無地など、シンプルな面をいちばん上に置くとゴチャついて見えません」
●床掃除は自動ロボットにまかせる
来客のある日は、朝から自動床ふき掃除ロボット『ブラーバ』のスイッチをオン。
「機械の力を借りると気がラク。乾ぶきも水ぶきもおまかせできて、本当に便利。買ってよかったアイテムです」
洗面所で絶対にやること
●洗面台の水滴と鏡をミニタオルでふく
ミニタオルで鏡、洗面台、洗面ボウルの内側をふいたらそのまま洗濯機へ。
「普段から洗面ボウルの横にミニタオルを常備しているので、掃除に1分もかかりません」
●トイレは便座に座って汚れを確認する
通常のトイレ掃除のあとは、便座に腰かけて壁の汚れを確認。
「いつもは見落としがちな汚れに気づくことも。以前はなぜか米粒がついていたこともありました(笑)」
玄関で絶対にやること
●たたきに出ている家族の靴はすべてしまう
普段は1人1足まで出していていいルールですが、来客前は自分の靴1足を除いて靴箱に収納。
「わが家は男ばかり。靴が大きくて場所をとるので、来客の人数にかかわらずしまってスッキリ見せます」
●インターフォンは指でサッとホコリを払う
外に面したインターフォンは、来客者が最初に触れる場所。
「ふくものを持っていこうとするとおっくうになったり忘れたりするので、指でサッとなでるだけ」