陶器市が盛り上がるなど、最近増えている「器好き」。そんな器好きの台所には、世界各地で集めた器や作家ものなど、それぞれのこだわりの器が並んでいました。
ここではそんな台所を取材。料理の表情を引き立てる器の魅力に迫ります。
北欧で買いつけた器がずらり。おさだゆかりさんの台所
すべての画像を見る(全10枚)北欧雑貨店のオーナーを務めるおさだゆかりさんは、年に3回は北欧諸国へ器や雑貨を買いつけに。台所背面には、北欧食器のためにカスタマイズした食器棚が設置されています。
「どうしたらコンパクトな台所に最大限収納できるかを考え、収納力のある壁づけのオープン棚とカウンターをオーダーしました」
どこから見ても好きなものが美しく並んだ台所は、居心地のよさも別格です。
●北欧のヴィンテージや辻和美さんのガラスの器
視線が集中するオープン棚の中央は、ガラスの器を中心に。
「ガラスの抜け感が、全体を軽やかな雰囲気にしてくれます」
●フィーカの時間を彩る食器
スウェーデンでは仕事場でもフィーカ(コーヒーブレイク)の時間が。シグネ・ペーション・メリンのガラスポットでハーブティーをいただきます。組み木のポットスタンドは、北欧の工芸品。
洋服を選ぶように器を組み合わせる。よしいちひろさんの台所
「洋服をコーディネートするように、器と器、器と料理を組み合わせるのが楽しい」と話す、イラストレーターのよしいちひろさん。食器棚には、色や形がピシッとそろっているものはほとんどなく、個性的で存在感のある器がぎっしりと並びます。
「『かわいいな』『使ってみたいな』と直感的に選んでいるので、1枚や2枚しかないものばかり。色や形も違います」
そのときすてきと思ったものを気ままに買い、数はあえてそろえないのがよしいさん流。
●プラスチック皿×ミナペルホネンのティーカップ
昭和の雰囲気が懐かしいプラスチック皿を、ミナペルホネンのティーカップに合わせて。
●無国籍な雰囲気が漂う組み合わせ
ラム肉のシチューを高台つきの器に盛り、ビーツのポタージュをほうろう皿に。無国籍な雰囲気が漂います。
秩父の工房でつくられる木製の器。うだまさしさんの台所
自然豊かな秩父に自宅と工房を設け、創作活動をしながらをしながら家族3人で暮らす、木工作家のうだまさしさん、ゆかさん夫妻。土間の台所は、木と手づくりの温もりに満ちています。
「木の器の魅力は、触れたときのやわらかさや温かさ。使っていくごとに、色みや質感が変化していくのも楽しいんです」とうださん。
●手作業でつくった一点物の器が並ぶ食卓
カッティングボードに平皿、カトラリーなどの作品は、すべて手作業でつくられた一点物。
「木の器は使い続けることで料理の油分がしみ込んでいき、独特のツヤが生まれます」
●「ろうけつ染め」という技法でつくった「モン皿」
木の器には珍しい模様入りのシリーズは、「モン皿」と名づけ。模様をつける作業は、ゆかさんが担当することもあるそうです。
別冊エッセ
『暮らしを楽しむ、台所。』では、3人の台所のほか、白崎茶会・白崎裕子さん、LIKE LIKE KITCHEN・小堀紀代美さん、オカズデザインさんなど、14組の台所を紹介しています。器だけでなく、愛用の道具や収納アイデア、料理家のレシピも盛だくさんの一冊です。
現在、うだまさしさん愛用の「井上企画・幡のかやふきん」が抽選で20名に当たるキャンペーンを、ESSE公式インスタグラムで実施中です。ハッシュタグをつけて、ぜひご応募ください。