キノコや根菜にイモ類、旬の魚など、目移りするほどおいしい食材が出そろう秋! おいしい料理で旬を思いきり楽しみましょう。
今回は鮭とシメジの炊き込みご飯、サトイモとナメコ、オクラのとろみみそ汁、ブドウの白あえをご紹介します。
京都の人気料理研究家、大原千鶴さんがすてきなレシピを教えてくれました。
京都の人気料理研究家・大原千鶴さんの絶品秋ご飯
すべての画像を見る(全7枚)素材の味や香りを上手に引き出す大原さんのレシピは見た目にも鮮やか。
季節の恵みを堪能できそうです。
●豊かな食材に心が躍る秋ごはんの楽しみ
秋になると、家族が好きなレンコンやサツマイモの料理をよくつくるという大原さん。たっぷりの野菜に少しの肉や魚を合わせるのが、京都のおばんざいの典型だそう。
「秋のお料理は、白く上品に仕上げるより、少し野趣がある方がおいしそうに感じられるものです。わが家では、レンコンもサツマイモもよく洗って皮ごと使うことが多いですね」
ただ、秋の食材は地味な色味のものが多く、どうしても見た目が茶色くなってしまいがち。ギンナンや栗、菊の花といった黄色の食材を1つプラスすると、ぐっと秋らしいひと皿になると言います。
「この時季はブドウや柿、イチジクといった果物も豊富。あえ物やつけ合わせにちょっと使うのも、秋ならではの楽しみです」
秋の味覚が満載のぜいたくご飯はおもてなしにもぴったり
●鮭とシメジの炊き込みご飯
【材料(4人分)】
・甘塩鮭 2切れ
・シメジ 1パック(150g)
・米 2合
・ギンナン(水煮でもよい) 12粒
・ミツバ 少し
・だし汁 約2カップ
・A[酒 大さじ1、薄口しょうゆ 小さじ1、塩 小さじ1/2]
【つくり方】
(1)米は洗ってザルに上げ、30分ほどおく。シメジは石づきを除き、半分の長さに切る。
(2)鮭は魚焼きグリルで両面を焼く。ギンナンは殻をむいて水からゆで、薄皮をむいて半分に切る。ミツバはさっとゆで、2cmの長さに切る。
(3)炊飯器に(1)の米を入れ、だし汁を2合の目盛りの少し下まで注ぎ入れ、Aを加えてひと混ぜする。(2)の鮭、(1)のシメジを順にのせ、普通に炊く。
(4)炊き上がったら、鮭を取り出して皮と骨を取り除いてほぐし、戻し入れる。全体をよく混ぜて茶碗に盛り、ギンナンとミツバを散らす。
[1人分376kcal]
<POINT>鮭は焼いてから米と一緒に炊くと生臭さが出ず、香ばしさが加わっておいしさが増します。
3つの素材の自然なとろみで優しい口当たりに
●サトイモ、ナメコ、オクラのとろみみそ汁
【材料(4人分)】
・サトイモ 2~3個(正味100g)
・ナメコ 1パック(100g)
・オクラ 1袋(100g)
・だし汁 3カップ
・塩 適量
・みそ 50~60g
・青ネギ(小口切り) 適量
【つくり方】
(1)サトイモは皮をむいて食べやすく切り、だし汁とともに鍋に入れ、中火にかける。煮立ったら火を弱め、やわらかくなるまで煮る。
(2)オクラはガクをむき、塩でもんでさっと洗い、熱湯でゆでて乱切りにする。
(3)(1)の鍋に味を加減しながらみそを溶き入れ、(2)を加える。煮立ったらさっと洗ったナメコを加え、火を止める。お椀に盛り、青ネギをあしらう。
[1人分53kcal]
あえ衣のコクとブドウの甘酸っぱさが最高の相性
●ブドウの白あえ
【材料(4人分)】
・ブドウ(種なしの巨峰かピオーネ) 1房
・豆腐(絹ごし) 1/2丁(200g)
・A[練りゴマ(白)、砂糖 各大さじ1、塩 小さじ1/2]
・炒りゴマ(黒) 適宜
【つくり方】
(1)豆腐はペーパータオルで包んで重石をし、半分くらいの厚みになるまで水きりする。Aとともにボウルに入れ、泡立て器でなめらかになるまで混ぜる。
(2)ブドウは皮をむき、(1)に加えてあえる。器に盛り、ゴマをふる。
[1人分119kcal]
<POINT>ブドウは生(な)り口に竹串を刺し、下半分の皮をしごくように竹串を一周させると、するっときれいに皮がむけます。