「ごく普通の子が闇バイトに応募するケースが増えている」と元埼玉県警刑事、佐々木成三さんは語ります。「バイト」という言葉のライトさとは裏腹に、その代償は大きい闇バイト。子どもたちを闇バイトから守る”備え”も必要です。今回は、佐々木さんに「子どもを犯罪者にしないための4つの対策」を教えていただきました。

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税金を払うために強盗に加わったケースも…(※画像はイメージです)
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子どもを闇バイトから守るにはどうすればいい?

子どもを犯罪者にしないための4つのポイントを佐々木さんに解説していただきます。

●対策1:闇バイトだと気づいたら、ためらわず警察へGO!

「家族をひどい目に遭わせる」と脅され、闇バイトから抜けられない子もいるそう。しかし、それはただの脅し。

「指示役も捕まりたくないですから、わざわざ、究極の捨て駒であるバイト1人のために出てきません」(佐々木さん、以下同)

「闇バイトかも」と思ったら、ためらわずに警察へ相談するよう家族で情報共有をしておきましょう。

●対策2:「1回5万円のバイトはない」と教育する

「労働の対価は、その人の実績や経験に基づくもので、価値に対して支払われる。そうしたお金の基本を教えることが大事なんです」と佐々木さん。

初心者が5万円をもらえるまともな仕事などないと理解させること。

「投資詐欺でだまされる人も、ほぼ投資についての素人。教育・勉強は本当に大事です」

●対策3:困ったら親に相談する関係性をつくる

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SNSを通じて気軽に応募すると命取りに

闇バイトに走るほどお金に困ったとき、違法だと気づいたとき。親に相談したら引き返すこともできるでしょう。

「子どもは親に対して『よく見られたい』と背伸びをするもの。でも、どこかで踵(かかと)を落とさなければ肉離れを起こしてしまう。踵を落とすのが家庭であってほしい」

日頃から相談しやすい関係性を築くのが大事なのです。

●対策4:山登りに参加させる

「犯罪少年と一般少年とで、自然と触れ合う経験に圧倒的な差があるといわれています」と佐々木さん。チームで山頂を目指すには、事前の準備や他者との協力が不可欠で、簡単にショートカットもできません。

「団体での山登りは危険察知能力や想像力、他者理解、そして忍耐力を養うのに最適なのです」

ESSE6月号「親と子どもを犯罪から守る!」では、そのほかにも、親を強盗や特殊詐欺から守る方法を佐々木さんが解説しています。ぜひチェックしてみてくださいね。

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