「フランス人はおしゃれと言われますが、全員が平均的におしゃれというよりは時々ハッと目をひくおしゃれな人がいる」と話すのは、フランス文化研究者・翻訳家のペレ信子さん。その理由の1つは、甘すぎず辛すぎない全体のバランス感覚のようです。ここでは、ペレさんがステキだと思ったフランス人のおしゃれのバランスについてレポートしてくれました。

マネキン
ウィンドゥはおしゃれの参考になります(※画像はすべて著者撮影のイメージ写真です)
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首元と足元の見え加減でバランスを取る

ドレス

フランス人が日本に来ると「日本人はおしゃれだ」と驚きます。それは平均的にみんなきれいで適度に流行を取り入れているからのようです。

フランスに行くと街行く人全員がおしゃれというわけではありませんが、ハッと目をひくようなおしゃれな人が多くいるのも事実です。その秘密はメリハリではないかと思うのです。

たとえば、タートルネックのセーターを着たり、クルーネックのセーターにスカーフを巻いていて首が隠れている人は、ミニスカートだったり足首が見えるボトムスを履いています。反対にしっかり長さのあるパンツやブーツを履いている人は、トップスの胸のボタンを多く開けていたり、深めのVネックを着ています。フランス人はどこかに「抜け感」を持たせているのです。

アクセサリーは1か所集中型

ピンクのファッション小物

アクセサリーのつけ方でフランスでよく見るのは、一点集中型、もしくはいくつかつけるならその場所を限定しているということ。

たとえば、個性的なネックレスをしているときは、ピアスは着けずリングは結婚指輪のようなシンプルなものだけ。また目立つブレスレットや時計をしているときはネックレスはつけない、という感じ。

服に合わせてアクセサリーを変えるというよりも、自分に似合っていたり、気に入っている定番アクセサリーがあって、それをお守りのように少数精鋭で身につけている印象です。