新NISAをきっかけに、株式投資を始める人が増加中。初心者なら売買差益を狙った方がいい? それとも、その見きわめが難しいから株主優待のある銘柄の方がおトクなのでしょうか。ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さんに聞きました。
すべての画像を見る(全3枚)結論:株式投資初心者でも、ほったらかしで特典が得られるから株主優待狙いがおトク
株式投資で利益を出す一般的な方法として、「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2つがあります。
キャピタルゲインとは、買ったときよりも高く株式を売って得られる売買差益のこと。インカムゲインとは、株式を保有している間、継続的に得られる収益のことで、株主優待や配当金がそれにあたります。
今回は、これらのうち売買差益と株主優待について、どっちがおトクかを比較します。
●売買差益目的と株主優待目的のメリット&デメリット
売買差益を得る場合、値上がりしそうな銘柄を見きわめる必要があります。そのため、初心者の場合、たまたま“当たる”ことはあっても、継続的に売買差益を得ることは難しいかもしれません。
一方、株主優待の場合は、雑誌の記事やネット検索などで比較的容易に優待株の情報収集ができます。さらに株式を保有している間、継続的に優待特典を得ることが可能です。
また、株価が下がり気味なときでも、優待特典が株式を保有し続けるモチベーションになり、焦って損切り(※1)をしなくてすむ効果も。ただし、優待特典は突然廃止になるケースがあることには留意が必要です。
※1 損失が出たとき、さらに株価が下落して損失が大きくなるのを回避するために、株式を売却して損失を確定させること