物価が上昇するなか、老後の安心材料として投資への関心が高まっています。しかし、「初心者は損をしてしまうのでは?」「そもそも始めどきはあるの?」と不安に思う人も多いはず。そこで、ファイナンシャルプランナーの横山光昭さんに、ESSE読者からの「新NISAへの疑問」に答えてもらいました。

投資をする女性
老後の安心のためにも、今から投資にトライしてみませんか?(※写真はイメージです)

新NISAへの不安が消えるQ&A

「新NISAを使えば、利益が非課税で有利に運用できます。また、投資は長く続けるほどリスクを抑えることができるので、迷うより、とにかく始めたもん勝ちです」と横山さん。今回は、読者から寄せられた「新NISAを始めるべきタイミング」の疑問について答えていただきました。

●Q. 新NISAは何歳になっても始めた方がいいですか?

A. 70代は慎重に。時間が少ないならETFを買うのもひとつの手です

平均寿命を考えると、50代、60代なら10年以上運用できる可能性がありますが、70代は慎重に。

「ETFを購入して、短期間で貯金から投資へ移行するのも手です。最初は少額で、慣れてきたら投資額を増やすなど考えてみて」(横山さん、以下同)

<ETFとは…>
上場投資信託のこと。株と同様に、市場でリアルタイムで価格が変動します。個別株のように相場が下がったタイミングで一括で購入できるのがメリット。

●Q. 市場が不安定な今は様子見すべき?

A. つみたて投資枠なら始めどきは関係なし!

積立投資は毎月一定額で購入することで、購入価格がならされます。そのため、始める時期の株価が高いか低いかは関係ありません。

「とにかく早く始めて運用期間を少しでも長くした方が、利益が出やすくなっておトクです」

<つみたて投資枠とは…>
長期・積立・分散に適した投資信託を、毎月一定額で積み立てる投資枠。価格が高いときは少なく、安いときは多く買うことで購入価格を平準化してくれます。

●Q. いつまで続けるべき?出口戦略が知りたい

A. 使う分だけおろして。4%の定率で崩すのが一般的と言われています

一気に引き出さず、必要なときに必要な金額を引き出し、残りは運用を続けるのが◎。

「一般に、一定の率で崩すのがいいと言われます。毎年金融資産の4%を切り崩していけば、運用でリカバリーできて、資産寿命を延ばすことを目指せます」

ESSE1月号では、ほかにも「新NISAの黄金比」として資産状況ごとの「月ごとに投資にかけるべき予算」と「おすすめのインデックスファンド」の黄金比を紹介しています。「ライフスタイル別“貯まる家計”の黄金比」や、「老後破産を防ぐ家計のつくり方」にも注目です。ぜひチェックしてみてくださいね!

ESSE(エッセ)2025年1月号

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