秋は学校行事が増える季節。運動会に修学旅行、発表会など、週末を使う行事が増えます。中学受験をしていると、塾の授業やテストと重なることもあり、学校行事を欠席すべきか悩むことも。元中学受験塾講師で受験真っ最中の小学6年生のお子さんを持つ天海ハルカさんは「受験のためでも学校行事を休む必要はありません」と言います。そんな天海さんに中学受験と学校行事の両立について伺いました。

運動会
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塾のテストと運動会なら「運動会」を優先すべし

塾講師をしていたとき、「塾のテストの日と重なってしまったのですが、運動会は休んだ方がいいでしょうか」という相談を何度か受けました。

私個人としては「休む必要はない」と思っていますし、所属していた塾でもそう答えるよう言われていました。

これはクラス分けテストや6年生の志望校対策授業でも同じです。

何年生でも志望校がどこであっても、学校行事は休まず参加してほしいと思っています。

生活を犠牲にしないといけない志望校は目指すのは難しい

中学受験塾に通う家庭のなかには、ほかのなによりも中学受験を優先させねばと考える人もいます。中学受験はそうすべきと考えている人もいますし、つらくてもそうしなければならないと考えている人もいるようです。

実際に、「高学年になったら今の家からでは授業に間に合わない曜日が出てくるから、引っ越しと転校を考えている」と言われたこともあります。

確かに中学受験は親子の戦いと言われ、家族一丸でがんばりたいものではありますが、私はそのために生活を犠牲にすべきとは思いません。

時間や労力に関してはある程度の無理が必要なケースも多いですが、あくまでそれは一時的なものです。生活を犠牲にしなければ目指せないような学校は、志望校にするには難しいのではないかと思います。

大人からすれば中学受験に向かう数年間は人生の中で短いもの。しかし子どもにとっては人生の中で大きな割合を占めます。小学生にとって6年間の学校生活は、今生きている人生の半分となるわけですしね。

中学受験は、行事を含めた学校生活を犠牲にすることなく取り組んでほしい、そしてわが家もそうしていきたいと思っています。