着る服に迷いがでる40代50代に、手持ち服を生かすアイテムと着こなしのコツを紹介します。教えてくれたのは、人気ファッションスタイリストの山本あきこさん。新刊の著書『この服、まだ着られます』(扶桑社刊)より、この時季に取り入れるといい「存在感のない春アウター」について説明します。

スタイリスト・山本あきこ
スタイリスト・山本あきこさんがおしゃれクリニックの先生となってアドバイス!
すべての画像を見る(全4枚)

40代50代のおしゃれ迷子は「万能サポート服」が足りない!

「お気に入りの服はあるけれど、年齢的にもう着られないかも」

「若い頃に好きだった服は、そろそろ手放さなきゃね」

私がスタイリングのお仕事で出合った1万人以上の方々、とくに40代50代のお客さまから多く聞こえてきた声です。でも、年齢で好きなものを諦めるなんてもったいない! もちろん、昔と同じ着方では着られない服もありますが、少しの工夫とアレンジがあれば、その手持ちの服、まだまだ着られます!

着る服に迷っている40代50代の方々は、いわゆる普通の服を持っていないことで、コーディネートが決まらないという事態に陥っていました。そこで普通の服だけれど、手持ち服に加えるだけでコーディネートの幅が広がる「万能サポート服」を取り入れてみてください。年齢やシーンに応じた着こなしも可能になります。

この時季取り入れるなら「存在感のない春アウター」

存在感のない春アウター

・右から/ブルゾン GU(ジーユー) コート 無印良品(スタイリスト私物)

春アウターとして代表的なものといえば、トレンチコートがあります。もちろん私も大好きですし、着丈の違うもの、色味の違うものなど何枚も持っています。

ただトレンチコートはきちんと感が強く、カジュアルに着るのが難しいので、手持ちの服を生かすサポート役・「万能サポート服」としてはちょっと使いにくいところも。

そこでおすすめしたいのは「存在感のない春アウター」。

ポイントはとにかく主張しない淡いカラー、軽い素材であること。さらにほんのりスポーティ、またはワーク調ディテールのものを選んでください。そうすれば、キレイめアイテムと合わせてもかっちりせず、普段のスタイリングにも馴染みやすくおすすめです。着丈はショートでもロングでもどちらでもOK!

クセが強いアイテムが多い方や、甘めでキレイめなファッションが好きな方のワードローブにはちょうど良い中和剤になります。ベーシックなスタイルが多い方には、程よくクール感をミックスしてくれる万能服なんです。

●「存在感のない春アウター」はこんなものを選んで

・シャリ感のある軽い素材感のものがシーンを選ばないので使いやすい
・スタンドカラーならカジュアルアウターでもシャープさをキープ
・濃色のものはマニッシュになりすぎるので、淡いトーンのものを