50代ともなると、就職や転職、結婚、育児といった人生のイベントを経験し、その都度必要な服やアイテムを買ってきた人も多いかと思います。ですが、クローゼットのスペースは限られているので、買った分手放さないと増える一方。ここではアラフィフの夫婦ふたりで暮らすミニマリストのブロガー・本多めぐさんが、服を減らすコツと、減らしてよかったことについて教えてくれました。

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1:服を手放すことは「過去の買い物を反省する」ことにつながる

クローゼットにあふれる服。でも加齢とともにニーズも変わってきますし、「今の自分に似合う服」だけをもつことは大事。今日は、服を買う前に手放すことで得られるメリットを3つご紹介します。

ひとつ目の理由は「過去の買い物の反省」になるから。
服を買うのは、必要だからという以外にも色々な理由があります。ときには気分転換のため、ときには自分へのごほうびとして買うことも。購入したときがいちばんワクワクする瞬間で、その後、その買い物が後悔に変わる瞬間があります。それは、買ったけれど結局着ていない服を見たとき。
せっかく大事なお金を投資して結局着ていないのは失敗といえるでしょう。失敗した事実にしっかり向き合うことで過去の買物の反省ができます。

自分のクローゼットを見直したとき、着る機会がなくタグがついたままの服を見つけるかもしれません。私は買った服を着ないという経験があまりありませんが、フリマアプリで「買ったけれど着なかった」「タグつき」という出品理由は珍しくありません。そんな服を手放すときに、「なぜこれを購入したのか」「実際にはどれだけ着たのか」と反省することが大事です。

服を買うとき、基本的なルールとしては「必要な服を購入する」なのですが、それを難しくしている感情がいくつかあります。「自分へのごほうび」買いだったり、セールで「安く買って得をしたい、節約したい」感情だったり、またはいざというときのために買っておいて「不安を減らしたい」という感情。

着ていない服を見つけたときは、買ったときのシチュエーションや感情を見直すと、次に繋がります。今後の購入時に「以前の失敗」を思い出して同じような服を買わなくなると完璧です。こうして、必要なものだけを選ぶ習慣が身につき、無駄な買い物を減らすことができます。

買って失敗したカットソー
買って失敗したカットソー。袖がやや長く生地が固めで私には合わなかったです
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もちろん、吟味して買っても多少の失敗はあると思います。着てみるとイマイチ似合わなかったり、体型が変わったり、肌ざわりが苦手だったり。そんなときはフリマで売ったり譲ったりと上手に手放せば問題ありません。
クローゼットの中を「着る服」だけにしておくこと、これを意識して「循環」させていれば問題ないと思います。

まずは現在の手持ち服を把握できるまで減らします。そのうえで同じアイテムが複数あって活用できてないとか、この形は結局着なかったなど反省して、「○○がたりないから買いたそう!」と決めてから買物に行くのがベストだと思います。

2:服を減らすと、自分のスタイルが見えてくる

2つ目の理由は「自分のスタイルやこだわりが見えてくること」。クローゼットがいつも一杯だったり、いろんなテイストの服が混ざっていると、自分のスタイルが見えにくいですよね。服を厳選することで、自分らしさがハッキリしてきます。

現在のワードローブ2パターン
現在のワードローブ2パターン。カーディガン+パンツスタイルで年じゅうとおしています

私は数年かけて自分のワードローブを見直しました。必要のない服を減らし、残ったのは本当によく着る服で、愛着のあるアイテムばかり。その結果、私のスタイルが明確になりました。

私の場合、結局は「着心地がよく、ラクで、定番スタイルのもの」ばかり着ていました。アイロンがけが必要なものはほぼ着ないことにも薄々気づいていましたがやはりその通り。
服を減らすことでしっかり自分の好みを意識することができ、新しい服を買うときの迷いが少なくなりました。かなりの時短になったのです。

若い頃、何時間もショッピングモールをウロウロしていたのが嘘のよう。今はネットで下調べしてからお店に行くので、ブラブラ見てまわるなんてことはなくなりました。
服を選ぶ際には、自分の体型、好み、ライフスタイルに合ったものだけ。自分にとって本当に価値のある服だけがクローゼットに加わるようになったのです。